「エンドレスサラヴァー2022」
書けない作家の物語。「お前にとって、表現とは何か」を問う芝居。再演されるたびに創作の原点を確認し、今の自分の立ち位置を確認する。それは作り手もそうかもしれないし、私にとってもそうだ。キャストが違うせいもあるかもしれないけど、観るたびに印象が変わる。
ただ、今回は”書けない作家の話”という印象はあまり感じられなかった。書生・純一郎も、今まではずっと”過去の自分”なのかな?と思っていたのだけれど、今回は若くしてこの世を去った友人なのかなとか、まだ若くていろんなことを知らない誰かなのかなと思えた。もしかしたらもう、表現とか創作にまつわる諸々の苦悩を超えてしまったのかな、とも思う。それよりも、表現することとか、こんな時代に仲間が集まって作品を作れて、劇場で公演ができて、それを観に来てくれる人がいる、ということを楽しんでいるように見えた。よかった。今さらもう、悩んでる場合じゃないよね。ここまで来ちゃったんだから、このままいくしかないよね。
久しぶりに若林史子さんや青木五十厘さんが東京から参加。初演・2017年と出演の小澤貴さんは、今回も宇野さん&掟の門の門番としていい味を出していた。いやーいい声出しますね。
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