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「MOTHERマザー」

MOTHERマザー

 日時:2020年7月11日(土)

 会場:イオンシネマ福岡

 

 埼玉県で実際に起きた、17歳の少年による祖父母殺害事件を元に、大森立嗣監督で映画化。昨年「新聞記者」で注目された映画会社「スターサンズ」が大森監督と組んで製作した作品らしい。
 

 秋子(長澤まさみ)は奔放に生きるシングルマザー。幼い息子の周平に自分なりの愛情を注ぐものの、定職につかず両親に金を無心しなかからその場しのぎの日々を送っていた。ゲームセンターで意気投合して一緒に暮らし始めたホストの遼(阿部サダヲ)も、秋子の妊娠を機に去っていく。
 5年後、16才になった周平(奥平大兼)と秋子、娘の冬華は、住む家も失いホームレス生活を送っていたところを、児童相談所の職員(夏帆)に保護され、簡易宿泊所で生活を始める…。

 こういう映画を見るといつもどよんとした気分になるのだけれど、見終ったあとあまり嫌な気分にならなかった。それは長澤まさみの力によるところが大きいのかなと思った。ひどい母親なのだけれど、かわいらしくて憎めないところや弱さがあって、だからこそ男は彼女を放っておけないのだろうなと思った。彼女がいったいなぜこんなやさぐれた母親になってしまったのかは、映画では一切触れられない。そのあたりはちょっとものたりない気もした。けれど、おそらくそれは誰にもわからないから、無理に作り手の想像や過剰な想いを形にせず、淡々と客観的な視点で見せていた。キャッチフレーズにもあったけれど、あの母親をどう思うかは見る側にゆだねられているのだろう。息子が最後まで母親のことを悪く言わずあんな母でも好きだと言い切る理由も、わからないけどわかるような気もした。あんな母親、息子だったらさっさと捨てるか放っておけないかどっちかだ。年の離れた妹もかわいい。自分が彼らを見捨てたらどうなるか。そう思うと周平は見捨てることができなかったのだと思う。

 

 

 

 

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