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「治天ノ君」

劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」

 日時:2020年5月10日(日)

 

 劇団チョコレートケーキは、昨年福岡で上演された「ドキュメンタリー」で初めて観た。その骨太の作品に、うならされた。

 その劇団チョコレートケーキが過去作品の記録映像を期間限定で配信。観た人たちからおすすめされたので、最終日に慌ててみることにした。暇だし。

 「ドキュメンタリー」に関係あると聞いて「遺産」を観始めたのだが…20分ほどで挫折。この話はNODA・MAPの「エッグ」の時にだいぶ勉強したので(いや、違う話かもしれないけど)、もう勘弁してください…。もっと元気な時にまた勉強しますから…というわけで、「治天ノ君」にする。こちらも資料に丁寧に当たって作り上げたと思われる作品。

 

 観るまでは何の話かも知らなかったのだけれど、大正天皇の話だった。明治と昭和の間に挟まれ、たった15年しかなかった大正時代。大正天皇に関して聞こえてくるエピソードと言えば、何かの紙を丸めて遠眼鏡のようにして見ていたとか、気がふれていたとか、そんなことばっかりだ。

 観ながら、「パンドラの鐘」を思い出した。「パンドラの鐘」では、女王ヒメジョが兄王を幽閉する。幽閉された兄王は紙を丸めた遠眼鏡で遠くを見ていた。あんなふうに大正天皇も幽閉されて、昭和天皇は若くして摂政という立場に立ったのだということが、「パンドラの鐘」を観た時にはわかっていなかった。

 ”歴史”はいつだって”his・stroy”であり、客観的な歴史なんて存在するのだろうかといつも思う。それでも残された資料を丹念に当たって、いくつかの視点から光を当てることで見えてくるものがある。教科書に載っていることがすべてじゃないし、正しいわけでもない。もちろんこの芝居に描かれた大正天皇が彼のほんとうの姿なのかどうかもわからない。だけど、だから、何が正しいのかをできるだけ客観的に見ようとする態度は持ち続けなくてはいけないなと思う。

 

 もともと記録用の映像ということだったので、特に音が非常に聞こえづらかった。家で観るときは、ライブ配信でなければ適当なところで止めて休憩したり、集中できずに聞き逃したところは巻き戻してみられるので、それはそれでいいなという気がしました。

 

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