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「地球防衛軍苦情処理係」

KOKAMI@network vol.17「地球防衛軍苦情処理係」

 日時:2019年12月1日(日)13:00開演

 会場:サンケイホールブリーゼ

 

 鴻上さんの新作。なら観たいなぁ…。というわけでチケット予約。

 中山優馬くん主演。中山くんってジャニーズなんですね…。届いたチケットは2階の真ん中らへん…。

 

 サンケイホールブリーゼは大阪駅から歩いてすぐのところにありました。ビジネス街なのか、周辺に割安なランチのお店がたくさんありました。おしゃれビルの上方階にあり、ビル内にはおしゃれレストランもたくさん。ホールもまだ新しいようできれいでしたが、2階席に上がるのにまだあるのか!というくらい階段を上りました。なるほどエレベーターで行けと言われたわけだ。きれいだし見づらいわけじゃないけど、あんまり好きなホールじゃないなぁ…。

 

 ものがたり

 ゴジラっぽい怪獣が東京を襲い、地球防衛軍がそいつをやっつける。しかし、地球防衛軍のパイロットが撃ったミサイルは怪獣には当たらず、民家を直撃。地球防衛軍苦情処理係はそこへ出動し、苦情処理にあたる仕事だ。苦情処理係で働き始めた深町(中山優馬)は上司の竹村(矢柴俊博)を相手に苦情処理の訓練中だが、なかなかうまくいかない。

 新入りの女子・松永(駒井蓮)はそんな彼に猛アタック。秘かに彼女を思う先輩職員・遠藤(原嘉孝)はおもしろくない。

 苦情処理係の責任者である瀬田(大高洋夫)はかつて地球防衛軍の航空隊員として怪獣と戦っていたが、戦闘中に発射したミサイルで民間人夫婦を死なせてしまった過去を持つ。彼の下には今でも生き残った娘から嫌がらせの電話がかかってくる。

 地球防衛軍が怪獣と戦う日々が続いていたある日、ウルトラマンっぽい巨大生物が現れ、怪獣と戦い始める。そいつは戦闘中にしりもちをつき、倒れ込んだ背中で多くの民家を破壊してしまう。彼は正義のヒーローなのか、それとも悪役なのか?

 

 今回ほど正解のないトピックを扱った芝居はないかもしれない。

 東日本大震災や福島第一原発の責任問題を思う。何をもって責任とするのか。自然災害か、人災か。何が正しくて、何が間違っているのか。誰が正義で、誰が悪なのか。

 竹村もまた、かつて戦闘で妻を亡くしている。被害者でもある竹村なら被害者の気持ちがわかるのではないかと、瀬田が抜擢したのだ。それぞれに、それぞれの正義がある。“本当の正義とは何だ?”

 

 アンパンマンの作者であるやなせたかしさんは、戦争中に上官から「これは正義のための戦争である」と言われ、「本当の正義とは何か」を考えるようになったという。戦地で飢えに苦しむ人をたくさん見てきたやなせさんは、「正義とは、誰もおなかを空かせないようにすること」と考え、アンパンマンというキャラクターを生み出したらしい。アンパンマンはお腹がすいている人に自分の顔を食べさせるけれど、それは「自分自身が傷つくことなしに正義は成し得ない」というやなせさんの考えから来ているらしい。

 

 松永が深町をボコボコに殴るシーンが印象的だった。行き場のない気持ちで、大好きな人を殴る気持ちがわかりすぎて、痛々しくて切なかった。それはたぶん正しいことじゃない。でもそうしたい気持ちもわかる。中山くんは黙ってボコボコに殴られていた。

 誰かの正義が誰かを傷つけるなら、それは本当の正義ではない。ならば、本当の正義とは何だ?自分以外の誰も傷つけず、自分が傷つくことを厭わないこと。正義のヒーローになりたくて、でもうまくなり切れずにいた深町は、殴られながら何かを救っただろうか。

 

 中山優馬くん、ダンスがかっこいい!原嘉孝くんも!さすがジャニーズ!中山くんは『偽義経冥界歌』にも出演していて、若いのに腰が低いというか、礼儀正しい人だと思った記憶があるのだけれど、カーテンコールの役者紹介の時に、大阪出身ということで、大阪弁を話していたのがなんだか意外だった。

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