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「ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編」

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編」

 日時:20191215日(日)1300開演

 会場:北九州芸術劇場 中劇場

 

 「カフカの未発表長編小説が見つかり、それを基にした摩訶不思議な手記が出版され、その手記を舞台化する」というややこしい企画の下生まれたケラさんの新作。

 カフカと言えば「変身」で、毎年新潮文庫の100冊にも選ばれている必読図書。ではあるが、何度かチャレンジしては挫折し、森山未來くんの舞台を見ても読む気になれず、放置している作家。そもそも海外文学にあんまり興味がなくて…(ほんとスミマセン)。

 

 ケラさんの芝居は不条理で、物語を追いがちな私は何を見ればいいのかよくわからなくなり、だいたい途中で挫折する。でもなんだか見に行っちゃうんだよね…。何とも言い難いけれど、はっきりとケラさんが表現したいものを感じるから。

 

 オープニングから度肝を抜かれた。

 ステージに明かりが入ると、階段状の装置が現れ、トランペット、バイオリン、ギター、パーカッションの生演奏。音楽家たちは宙に浮くように階段上に並んでいる。

 役者が引く椅子にあわせて動く照明、そしておなじみプロジェクションマッピングのオープニング。小野寺修二さん振り付けによる役者たちの身体の動きがとても美しい。

 

 役者さんたちは白塗りの幽霊のよう。時間と空間、現実?と虚構がくるくると替わり、メインキャストの方々はひとりで何役も演じていて衣装もいっぱい変わってたいへんだろうなと思った。

 ブロッホと友人が迷い込み、少女ユーリエと出会う公園が昭和な日本ぽくて、不条理劇へのリスペクトを感じました。

 

 瀬戸康史くんがめちゃめちゃ良かった。顔がちっちゃいから小柄に見えるけど、意外に身長が高く、声が素敵。多彩な声を操れるのが魅力的で、特に低めの声がとてもいい。

 渡辺いっけいさんがめちゃめちゃかっこよくて見惚れた。朝ドラ「ひらり」の時からいっけいさんファンだが、やっぱりかっこいい!声がでかくて、身体もよく動く。

 音尾琢真さん、舞台では初見。TEAM NACSの役者さんは大泉洋さんぐらいしか知らなくて、朝ドラ「なつぞら」にほぼ全員が登場してようやくわかるようになった。映画「ひとよ」にも出演されてましたね。

 麻実れいさんはかっこいい。おばあちゃんからかわいらしい少女ユーリエちゃんまで。マルベリやマグダレーナの妖艶な感じも素敵。

 多部ちゃんは可愛いけど苦手。せりふの語尾が媚びるみたいに伸びるとことか、甲高い声でキャーキャー悲鳴をあげるとことか。

 

 パンフレットは“全ページ袋とじ”という奇怪な作りになっており、ついつい買ってしまった。一ページ一ページ、ペーパーナイフで丁寧に開きながら読むのは楽しかったし、なかなか読みごたえがありました。

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