「贋作 桜の森の満開の下」
NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」
日時:2018年10月29日(月)13:00開演
会場:北九州芸術劇場大ホール
野田地図の北九州公演は、たいてい日曜昼までなのだけれど、今回は翌月曜日の昼にも公演があった。とはいえ、平日の昼に観劇は無理だと、早々と日曜日のチケットを押さえたあと、気づいた。
月曜日、仕事休みじゃん…
一般発売の日に劇場のサイトにつないでみたら、あっさりL列のど真ん中が取れた。土日のチケットが取れなかった方も多数いたというのに、ほんとすみません。めったにやらないのですが、2日続けて観劇。
よかった。
私はこのものがたりを、どうしても耳男と夜長姫を中心に見てしまって、二人の関係とかモノを創るひとのものがたりとしてみようとしてしまうのだけれど、それよりもやっぱり国造りのものがたりなんだなぁと思った。天海さん演じるオオアマの、ぐんぐん昇りつめていった先の不安とか、古田さん演じるマナコの、狡賢く権力について生き延びようとする姿勢とか、物語の外側に追いやられていた鬼たちが華々しくものがたりに復帰するさまとか、そういうものに世の中のカラクリを見た気がしたし、そうやって”歴史”は作られているんだなぁと改めて感じた。舞台上の美しい景色に目くらまされているけれど、夜長姫の美しくかわいらしい姿の裏に残酷さがあるように、華々しく”正しい”歴史の裏側には血なまぐさい戦いとか誰かを”鬼”にして排除したりとかがある。そしてそれは、夜長姫が最後に耳男に残した言葉にも重なるかもしれない。
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