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「Re:MONSTER」

あなピグモ捕獲団「Re:MONSTER」
 日時:2015年3月14日(土)15:00開演
 会場:リバレインホール

 1998年に初演された作品を改訂し、2002年に宇宙妄想組曲3部作として上演された3作目「Re:MONSTER」を、あなぴ初参戦の役者たちを交えて再演。

 前日の休演日に行われたNOMIKAIイベントで、前回の映像がちょこっと流れた。
 ああ、そうだったねぇ…。あんな衣装だったねぇ。光安くんがいる。天野くんもいる。で、センターは誰だ?あー!岩瀬さんだ!

 しかし、今回の芝居を見ても、前回公演のことをかけらも思い出せなかった。
 まぁ、それはそれで、新鮮で良いのだけれど、なんだかぐっとくるものがなかった。
 役者さんは皆うまい。センターを取る松岡くんは、後半に行くにしたがって良くなっていく。大竹くんは抜群の安定感。木福さんは、メガネ取るとイケメンですね。役者としてちょっとこなれた感がある。
 女優さんたちも、双葉ちゃんはもう、舞台上でキラっキラしてるし、石井さんと遠藤さんは若い女優たちに全然負けず、若々しくて美しい。亀岡さんも安定している。おひさしぶりの中原智香さんは、ちょっとカミカミで残念だったけど、ふっくら女性らしくなっててかわいらしく◎。

 2002年に、この芝居をどんなふうに見たんだろう?と思った。
 切ない芝居だと思うのだ。
 月にたどり着けず、月と地球の間、どちらにも行けずに宙ぶらりんなアポロ。
 眠れぬ夜。羊を数える夜。
 君のことなんかとっくに忘れてしまいたいのに、きみの腕を放したいのに、その心と裏腹に腕をがっちりと掴むウサギ。
 書置きと、食事を残してアポロのもとから去った人。その人の、心臓を抉り出す。その胸に、ぽっかりと穴が開く。
 胸からこぼれる赤い糸は、伏線の糸。誰かへとつながる/つながっていた赤い糸。そしてほとばしる血潮。

 ぱらぱらと提示されるいくつものモチーフ。 
 舞台上は美しく、けれどもそこには生々しさはなかった。そのひとつひとつのせりふや場面にたぶん込められた切なさや痛々しさや、熱い思いやそんなものが、なんだか伝わってこなかった。
 照明は美しく、装置や衣装もスタイリッシュで、8人の役者たちのアンサンブルもあざやか。
 だけど、すべてが美しくパッケージングされてしまっている。

 そんな風に見えてしまったのは、私が疲れていたせいなのか、年齢を重ねたせいなのか。誰かや何かに恋焦がれて、伝わらぬ思いやそれとの別れに胸を痛めていたのが遠い過去になってしまっているからなのか。
 そうではない、と思いたい。

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