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「豚の骨」

飛ぶ劇場「豚の骨」
 日時:2014年11月16日(日)14:00開演
 会場:北九州芸術劇場小劇場

 

 

 世界が終わるという日、母子(山口恭子・脇内圭介)が切り盛りするラーメン屋台は、最後の晩餐にラーメンを選んだ人たちでにぎわっていた。スープが早々になくなり、店じまい。そこへ、一組のカップル(葉山太司・中川裕可里)がラーメンを食べにやってくる。二人は3年ほど前にこの屋台で出会ったらしい。彼らのために店主は、残った濃いスープに明日のために仕込んでいるスープを足して、一杯だけラーメンを出してくれるという。最後の一杯を待つ間、屋台にはさらにラーメンを食べに次々と人が訪れる。人気ブロガー”お巡り猫さん”(桑島寿彦)、元地元アイドル(宇都宮誠司)、引きこもりから久しぶりに外に出てきた若者(青木裕基)、自殺志願の女二人(角友里絵・佐藤恵美香)・・・。それぞれに事情を抱えた人たち。そして、週末を予言する天使?(藤原達郎)。世界は本当に終わるのか?

 富士山が噴火し、首都圏のほうはえらいことになっていて、アベ総理は宇宙人に乗っ取られちゃっているし、そんなこんなで世界が終わる日、町のほうではあれこれ暴動が起こっているらしいが、この屋台はわりといつも通り。

 このカップル、実はダブル不倫だった。世界が終わるその日に、誰と過ごしたいか、互いになんとなく互いを思い、思い出のラーメンを食べに来たのだった。屋台には、男の妻(内山ナオミ)が現れる。女の夫もやってくる。混沌。
 しかしあれだね、他人の痴話げんかを見るのはほんとにおもしろいね…。

 食欲、性欲、人間の基本的欲求。
 世界が終わるその日、人はそんな欲をむき出しに行動するのだろうか。
 食べたいものを食べる、したいことをする人たち。一方で、いつもと同じ一日を穏やかに過ごしている人たちもいる。

 ちょっと話題があれこれ盛りだくさん過ぎて、かなり雑多な印象だった。それこそあれこれごちゃ混ぜにスープ鍋の中にぶち込んでしまったような。

 世界が終わる日、私は誰と過ごすことを選ぶのだろう。その人と何を食べたいだろう。
 でも、私が選んだその人は私を選ぶのだろうか。
 そんなことを考えてだいぶ悲しくなった。
 
 役者さんも若手が多く、なかなか新鮮。その中で、桑島さんや内山さんはさすがの安定感。そして、葉山さんのたいそう情けないサラリーマンがなかなかに可笑しくて◎だった。
 山口恭子さん、ひさしぶり~。私が北九州に住んでいたころ、「北九州で観られる演劇は、青春座と紅生姜と飛ぶ劇場」って言われた。その、演劇作業室紅生姜の主宰。豚骨ラーメンだけに、紅生姜、ってですか。
 日替わりゲスト藤原さん。”シュール”。うん。「蛙先生」の時も藤原さんがゲストの回だったと記憶しているけど、あのときもシュールだったよね・・・。

 物販で、過去の劇中歌&音楽がてんこ盛り入った「飛ぶ劇ソングズ1999-2013」を購入。いや~あの曲も、この曲も、懐かしいわー。今思うとあれだね、この頃はこうだったんだね~みたいな妄想も膨らんだりする。みなさん歌がお上手ですね。

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