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「マクベス」

「マクベス」
日時:2013年12月28日(土)13:00開演
 会場:シアターコクーン

 2013年最後の観劇は、長塚圭史演出、堤真一&常盤貴子の「マクベス」。
 「マクベス」は、その昔段田安則&南果歩のチケットを取ったものの、やむをえない理由で見に行くことができかった。その後、「メタルマクベス」を見てそれっきり。
 とはいえ、一応のストーリーは頭に入った状態で観劇。

 劇場内に入ると、役者さんたちがお客さんを案内している。中央に六角形の舞台。舞台の向こう側にもずらりと階段状の座席がある。一段低くなった舞台の周囲にはベンチシート=特設S席。と、水道の蛇口。
 私の席は通常の正面固定座席の最前列。席の横に傘が立っている。隣の席の人のかな?邪魔だなーと思いつつ席に着く。

 開演間近、市川しんぺーさんと福田転球さんによる前説。お二人をはじめ、役者さんたちのメイクは白塗りで目の周りが黒く、スコットランドの荒野にさまよう幽霊みたいだ。
 座席の横にある傘は、劇中に使用される小道具だとわかった。ただし、傘に触れるのは座席の右に傘がある人だけ。果たして、傘は私の右にあった!「例のものを準備しろ!」のきっかけで準備するらしい。緑色の傘は、きっとあの場面で使用するのだろうなーと思いつつ、みんなで練習。
 そんな前説に客席から茶々を入れるおばさん?たちがいる。どこにいるんだ?口汚くののしるおばさんたち・・・魔女だ!
 雷鳴とフラッシュ。魔女たちは客席から舞台へ。始まりだ!

 向こう正面の客席からマクベスとバンクォーが登場。マクベス(堤真一)は黒いコート、バンクォー(風間杜夫)は三つ揃いのスーツ。年齢の違う会社の同僚と言ったところか。バンクォーは手に傘を持っている。傘は劇中で剣に見立てられていた。

 ”Fair is foul,foul is fair.”
 リズムよく歌うように繰り返し、魔女たちは出番が終わるとまた客席の中へと消えてゆく。
 
 しかし、堤さんはやっぱり舞台がいい!
 途中、堤さんが私の目の前に佇んだ。後ろ姿しか見えなかったけれど、それでもこんな至近距離で堤さんが拝めるんて!

 マクベス夫人(常盤貴子)は、う~ん・・・。かわいいけど。声が・・・。衣装が色っぽい。胸元がぷるぷるしてるのに目が釘づけ。

 装置もすごい。舞台の下も通路があって、時々役者が通る。 
 照明も美しい。夢と現、夜中と朝。時間や空間を自在に表現し、照明がイメージを掻き立てる。
 網状になった舞台の床を照明が通り抜ける。美しい。

 しかし、悲劇だなーと思う。
 マクダフの家族が惨殺される場面とか、戦場でマクベスが次々に若者を殺していく様子とか、容赦なくじゃんじゃん人が死んでいく。
 そして、マクベス夫人が亡くなったことが知らされ、傘が登場する場面。お客さんがみんな一所懸命緑の傘をさしている様子を見て、堤マクベスはにやにや笑いながら小さく拍手していた。え?
 その後に続く場面でいつになく楽しそうなマクベスは、まるで気が狂ってしまったように見えた。いやー堤さんすごい!そこからマクダフに殺されるまでは、まさに堤真一オンステージ!だった。マクベスに悲しみや狂気が見えて、なんだか涙が出た。
 クライマックス、マクベスが殺されると、マクベスの巨大な首が登場。客席内を観客の手によって転がされていく。私の手元にもそれはやってきた。スポンジみたいなふわふわした髪の毛だった。狂喜しながらマクベスの首を転がす観客。それを見て、たぶん「いいなー」と思っていたであろう観客。
 もしそれが本物の生首だったらどうなんだろう。それでも人々は狂喜して触ろうと手を伸ばすのだろうか?

 マルカム=小松和重さん。いつもは誰よりも切れがいい小松さんだけれど、今回はちょっとシェイクスピアのせりふに苦戦しているように見えた。マグダフに対して自分を卑下する場面は印象になかったので、こんな場面があったんだ―と驚き。
 ロス=横田栄治さん。いつもにもましてかっこいい!渋い!年下だなんて・・・。

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