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「ヴェニスの商人」

さいたま芸術劇場のシェイクスピアシリーズ「ヴェニスの商人」
 日時:2013年10月6日(日)12:30開演
 会場:北九州芸術劇場大ホール

 市川猿之助がシャイロックを演じる!?それは観たい!絶対観たい!
 
 座席はG列。ちょっと前すぎたか?と思ったけれど、おかげで猿之助さんの表情をたっぷり堪能できました。

 幕が開くとそこはヴェニスの街。書割みたいな平坦な装置。
 ああ、ジャパニーズだね。

 冒頭、アントーニオがため息をつきながら登場。あれ?高橋克実さん?髪の毛がある!
  
 グラシアーノ=間宮啓行さん、しゃべるしゃべる。
 バサーニオ=横田栄司さん、かっこいいわ~。

 アントーニオとバサーニオの間には、同性愛の関係があるのではとも言われているけれど、この芝居を見た限りでは、アントーニオがさびしんぼうなかまってちゃんなのだと思った。バサーニオはなんだかんだ言ってアントーニオを金づるとして利用してる。でも、そこには確かに、一応、男の友情があるよね。

 猿之助さんは終始歌舞伎の演技。あの舞台上において一人だけ異質な存在だったけれど、それでもダントツに芝居がうまかった。1幕最後の引込み、いやぁ魅せるなぁ。
 裁判に負けて、客席に降りたときの表情の変化が素晴らしかった。終始すごく悪い奴として演じているのに、ほんの一瞬だけ、なんというか悲しそうな、つらそうな表情をした。あれでお客さんを完全に虜にしていた。すごい…。歌舞伎だったら絶対に花道を去っていくであろう演出。

 これ、海外に持っていったらすごく受けるだろうなぁ。蜷川さんも松岡さんも「ヴェニスの商人」は好きになれなくて今までやらなかったと言っていたけれど、個人的には蜷川シェイクスピアの最高傑作になっていた思う。猿之助さんのシャイロックもだけれど、猿之助さんの存在でカンパニー全体がレベルアップしてる感じ。今までもこのカンパニーはすごい力を持っていると思っていたけれど、本当に今回は役者たちの力がすごいと思いました。 

 ポーシャ=中村倫也くん、ちょ~かわいらしい!見た目はそんなでもないけど、動きが乙女。男装した様はかっこいい!
 ジェシカ=大野拓朗くんも、すらりと背が高く、エキゾチックな顔立ちが美しい。

 ラストシーン、シャイロックが再び登場。予想通りに予想を裏切る登場のインパクトもさながら、舞台中央に佇む圧巻の存在感。セリフは一言もないのに、最後の最後に、強烈な印象を残していました。

 しかし、「ヴェニスの商人」って、喜劇だったんですね。シェイクスピア時代、シャイロックはどんな人が演じていたのかなぁ。

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