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「おわせてくれよ!」

万能グローブ・ガラパゴスダイナモス番外公演Vol.1 あけましてロックンスペシャル
「おわせてくれよ!」
 日時:2012年1月7日(土)19:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 ガラパの番外公演は、久々の松野尾脚本。
 
 兄・松本タカシと弟ヒロシは年の離れた兄弟。
 憧れだった兄。
 あなたのあとを、「追わせてくれよ!」

 ヒロシは兄にあこがれて、松本”ロックン”ヒロシ(椎木樹人)として友人のモニカ(松田裕太郎)とスリル(竹内元一)と3人でロックバンドを組む。
 ファンの有希(横山祐香里)が送った自主製作のCDがきっかけで、バンドはレコード会社社員・久原(加賀田浩二)と有名プロデューサー・小林民生(阿部周平)の支援を受けてデビュー。同時にヒロシの書く歌詞が認められ、アイドル松森映子(多田香織)の歌う曲の作詞も担当。しかし、それらの歌詞は実はすべてタカシによって書かれたものだった。
 
 主人公兄弟の2人を、3人の役者が入れ替わりながら演じるという斬新な演出。おもしろい。けど、誰がその時点でどっちをやっているのかがよくわからず、効果的だったようなそうでなかったような、ううむ。
 
 ヒロシと映子は恋に落ち、結婚する。
 結婚を機に、タカシと決別し自分で歌詞を書こうとするヒロシだが、なかなかうまくいかない。そのいら立ちから、ヒロシは映子のもとを去ってしまう。
 一方タカシは、仕事もやめ、詞を発表することもできず、いつしかひとり、アパートの一室で、未発表の歌詞が書かれたノートを手にひっそりと亡くなっていた…。

 客演の手島曜さんと加賀田浩二さんが圧倒的にうまい。
 特に手島さんは、中年男の哀しさがよく出ていた。まだ若いのに・・・。
 
 アイドル多田ちゃんが超キュート。ふりふりのドレスで、歌もうまい。

 竹内元一くんがオレンジの髪でパンクでロックないかれたギタリストを好演。バンドが落ち目になり、久しぶりに会った有希といっしょにカラオケボックスに入って弱音を吐く姿が両極端でよかった。

 音楽芝居ということで、音響とか照明もなかなかにロックな感じで凝っていた。せっかくだから生演奏で聞きたかったなぁ。というのはわがままな要求か。

 作品の完成度としては、まあ正直まだまだだなぁと思ったけれど、私は松野尾くんの書く作品がわりと好きだ。今回の作品も、素直で、若さにあふれていて、好感が持てた。
 でも、やっぱりもっと面白い作品を書いてもらいたい。脚本を書くには技術も必要だし、うわべをなぞるだけじゃない深みもほしい。松野尾くんにはこれからも書き続けて、勉強して、成長してほしいと思う。川口くんや、他の劇作家たちを脅かすくらいにね。

 終演後、初夢占い、ということで客席から集めたお客さんの初夢を、役者たちが全員で、その場で再現。それをインド帰りのミステリアス・タダが観て占うという趣向。ハチャメチャだったけど面白かった。いわば公開エチュードですから、役者の力が試されるわけですよ。手島さん、圧勝。どんなシチュエーションでも必ず絡んでくる。そして持っていく。さすが。ミステリアス・タダの占いも、それっぽくて楽しめました。

 帰りがけ、ロビーでおみくじを引く。第5番は元ちゃんの、びっくりマークがついた激しいメッセージが満載でした。「運勢・最高」。元気でました。ありがとうございました。

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