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2007年12月

「屋上のオフィス」

あひるなんちゃら「屋上のオフィス」
 日時:2007年12月30日(日)16:30開演
 会場:新宿村Live

 あひるなんちゃらは初見。福岡で、あひる実験室→あひる製造と活動していたことは知っていましたが、当時の彼らの公演はコントライブみたいなものと聞いていて、芝居じゃないじゃん?と思ってました。
 東京での活躍・人気ぶりを聞くにつけ、観てみたいなあとは思っていたけれど、わざわざ上京するのもなぁ・・・。今回、年末ぎりぎり帰省中の公演ということで、新宿村Liveまで行ってみました。

 評判どおりの駄弁芝居。キリキリした毎日を送っている時に、のんびり観たい感じ。
 欲を言えばもうちょっと笑わせてもらいたかったかな~。今回の公演はキャスト入れ替え制で、私が見た回はオリジナルキャストではなかったとのことなので、あんまり笑えなかったのはそのせいかも。

 役者さんたちはそれぞれ別のところで見たことがあったり、以前からなじみのある名前。
 黒岩さん、スタイル抜群!芝居でパンツスーツを着る役者はかつて何人も見ましたが、本当に似合う人ってなかなかいない。かっこよかった。

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「キル」

NODA MAP「キル」
日時:2007年12月29日(土)14:00開演
会場:シアターコクーン

 1994年初演。夢の遊眠社を解散してイギリスに研修に出かけた野田秀樹が日本に帰ってきて新たに立ち上げたNODA・MAP第1回公演。私はこの公演をシアターコクーンの2階バルコニー席の最前列、一番端っこで、友人と一緒に見た。ラストシーン、舞台一面に広がる青に体が震えた。
 1998年の再演も、もちろん観た。
 初演・再演とテムジンを演じていた堤真一から妻夫木聡にバトンタッチ。ワイルドな堤さんから優しい雰囲気の妻夫木君へ。どうなんだろうという不安と、野田さんマジックによってどんな風になるんだろうという期待を胸に、劇場へ。

 果たして。
 妻夫木くん、大健闘。特に2幕がとてもいい。
 野田さんの舞台を見るといつも思うのだけれど、野田芝居において役者は野田さんの言葉を伝える媒体なのだ。これまで妻夫木君はいろんなドラマや映画に出ているけれど、どんな作品に出ても、ちゃんとその作品に染まれる柔軟さを持ち合わせているように思う。そういう意味での抜擢だったのかなぁという気がします。
 広末さんは意外に声が高い。歴代のシルクもそうだったけど。旅人シルクのスリット深いドレスから覗く足がきれい。
 妻夫木テムジンと広末シルク、若い二人を見守る母トワ、人形、結髪。という対比がよりいっそうはっきりと。

 舞台セットや衣装、演出、音楽も初演から大きくは変わらず。もちろん脚本も変わっていません。この芝居の完成度の高さが伺えます。
 好きなせりふに「ロッテリアで食う」というのがあるのですが、○クドナルドじゃないのはやっぱり野田さんのこだわりなんだろうなぁ。

 旅人たちにロウがついて、ロウ人形になっていく、というあたりが、初演以来良く理解できなくて、なんで「ロウ人形」なんだろうと思っていたのだけれど、今回やっと“ロウ”は“老”なのだと思いました。“老い”に対する不安。それは、テムジンの父イマダが、テムジンが感じた不安。そして焦り。
 これは世代交代の物語でもあるのですものね。
 初演から14年。私もそういうことを感じ取れるくらい年をとったということなのでしょう。

 終演後、初演を一緒に見た友人も含めて、大学時代の友人たちと飲みに行きました。出会ってから20年近く経とうとしているのに、私たちはこんなにもあの頃と変わらない、としみじみしてしまいました。いや、そんなはずはないのに。友人は会うたびに「あの時、野田さんが壁を走ったよねぇ」と言います。野田さんはさすがにもう壁を走っていませんでした。やっぱり14年経ったんです。
 でもね、野田さんの芝居は全然老いていない。「富士山を太平洋にぶん投げる」最近減っているらしい一派を、私は支持します。

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「惑星クレイジー」

万能グローブ ガラパゴスダイナモス「惑星クレイジー」
 日時:2007年12月19日(水)19:30開演
 会場:甘棠館show劇場

 川口大樹くん作・演出のシチュエーションコメディ。
 ガラパの芝居には良くあることですが、タイトルと物語はあんまり関係ありません。気にしないように。

 とある寒い日の夕方、とある島の別荘に、高校時代に文化祭実行委員を務めた仲間たちが久しぶりに集まってくる。別荘に最初に到着したのはソメヤ(椎木樹人)、ブライダルコーディネイターでイベントなら任せとけ・貝塚(どん太郎)。その日は、あの頃教育実習生だった憧れのユウコ先生(鶴田加奈子)の誕生日。サプライズパーティーを目論む。

 冒頭、別荘の明かりのスイッチを入れると、それは蛍光灯。え~びっくり!芝居の舞台で蛍光灯ってあんまり使わないよね。もちろん正面からちゃんと照明を当ててるんだけれど、ちょっと意外でびっくりでした。
 別荘のリビングセットも良くできている(舞台美術:小牧十朗)。下手にベランダ、トイレのドア。上手にキッチン、作り付けの冷蔵庫。2階に上がる階段の天井が低くなってしまっているのが惜しい所。

 いろんなキャラクターがわんさか出てきて、いろんなエピソードやネタも盛りだくさん。若い役者たちが舞台狭しと駆け回る。
 “元美少年”バンドマン久慈=通称ルシファー(松田裕太郎)の設定が最高に可笑しい。ルシファーは今や昔の面影は皆無、いい感じに太っていて、みんなは知らないけれど、中華料理店で働く有能な料理人。いっしょに働く別荘の持ち主・那須野(川口大樹)は二人で店を持ちたがっている。一方、ルシファーと喧嘩別れて夢をあきらめ、就職活動中の武内(松野尾亮)も、もう一度音楽をやりたく別荘にやってくる。
 大先輩のピッチャーから奇跡の逆転満塁ホームランを放った野球選手・南川(石橋整)、八百長とうわさされるその一打の真相を、みんなにナイショで取材しているナナ(多田香織)、ユウコ先生も今や教員をあきらめて出版社でアルバイト。
 久しぶりの再会に、みんなそれぞれちょっとづつ変わっていて、いろんなことを隠している、だからこそのすれ違いがてんやわんやの大騒動を引き起こし、やがてそれぞれの今が明らかになっていく。最後にばらされる今は、なんだかあんまり明るくなくて、まあ実際そんなもんだけど、ちょっと寂しいね。ま、元気で再会できることが何よりです。いつかまた集まる日にも、こんな風にわいわいとバカ騒ぎしたいね。
 ラストのシークレットプレゼントの場面は笑えました。

 今回の公演は、甘棠館show劇場で9公演のロングラン。
 私の見た回は後半でしたが、かなり芝居がなじんでいる感じがしました。おそらく前半とはかなり違ったものになっていたのではないかと思います。

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「芝居屋コロシアム ポストトーク」

「芝居屋コロシアム ポストトーク」
 日時:2007年12月16日(日)17:45~
 会場:ぽんプラザホール

 終わっちゃいました・・・芝居屋コロシアム。
 第1回からずっと見ているコロシアム。縁あって、1年位前に開催の噂を聞き、本当に本当にこの日が来るのを楽しみにしていた。思い入れがたっぷりあっただけに、終わってしまったことで私自身もなんだか燃え尽きた感じ。

 各劇団の主宰が舞台に並び、裏でバラシに取り掛かっている兄弟船の中島信和さんのお話も時折交えながらのポストトーク。
 今回のテーマは”塔”、そして共通の装置を使用ということで、そのあたりのお話を中心に、10年以上芝居を続けている劇団ばかりということで、続ける秘訣のお話など。

 装置の使い方に関して、お話を聞きながら、きららの池田美樹さんはアリモノを活用するタイプ、あなピグモ捕獲団の福永郁央さんは、その反対に一から十まで自分でデザインしてしまいたいタイプかなぁと思いました。まあ、それぞれの劇団の芝居を見てもそうですね。きららの芝居は、世界を見つめる芝居。あなぴの芝居は、世界を構築する芝居。
 きららは、あの装置を熊本に持って帰って、熊本公演で使うそうです。

 劇団を続ける秘訣、みたいな話題の中で、年齢が若い順にお話をした最後に、池田さんが「欲(desire)を持つこと」とおっしゃいました。すごいなぁ・・・そういうことをさらっと言い切れる、池田さん、かっこいい!尊敬します。私は、欲を持ってはいけない、欲を捨てなきゃいけないんじゃないかと思ってました。
 ”芝居”じゃなくても、仕事を続けるとか、生きていくとか、なんだかもうしんどいことを、私たちは日常の中で続けていかなきゃいけないじゃないですか。そういうときに私はもうちょっと欲張ってもいいのかな、と思わされました。ただ、あんまり欲張りすぎると、とてもしんどくなっちゃうと思うので、こころとからだの健康のために、あんまり欲張りすぎないでね、池田さん。

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「馬鹿とけむり」

劇団PA!ZOO!!「馬鹿とけむり」
 日時:2007年12月16日(日)16:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 劇団PA!ZOO!!は初見。
 奇しくもK2T3と同じく建築現場のお話。
 きららと同じくナマ着替えあり。
 だからといって同じ芝居じゃないわけで。

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「プロローグ」

座”K2T3「プロローグ」
 日時:2007年12月15日(土)20:00
 会場:ぽんプラザホール

 そこは、女たちが自らの手で「終の棲家」を建てようとしている建設現場。
 傍らにはつばめが住む“幸せの塔”が立ち、彼女たちを見守っている。
 セットを建築現場にみたて、女優たちが床板を担いで階段を下りたり上ったり。
 すごい・・・。絶対に筋肉痛になっただろうと思いました。

 若い人、若くない人、悩んでいる人、支えたい人、事情がある人、ない人・・・。そんな女たちが、「家を建てる」という一つの目標に向かって動き出す。すれ違い、ぶつかり合い、協力し、うまくいったりいかなかったり。
 やがて行き止まり、だけどそれはほんの“プロローグ”。

 「素人の女が家を建てるなんて、そんなうまくいくわけないじゃん」という当然の思いを裏切ることはない、え~!?という展開。それでもほっとする、明日を感じさせるラストはさすが。
 役者さんたちはそれぞれ安心してみていられる。特に現場を仕切る秦加代子さんがめちゃめちゃかっこいい。秦さんは見るたびに違う表情を見せてくれて、楽しいです。

 ラストの浴衣はサービスだったのか、それとも、ちょっと着てみたかったのか。気持ち、なんだかよ~くわかります。

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「東京ハニロボ」

あなピグモ捕獲団「東京ハニロボ」
 日時:2007年12月13日(木)20:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 2003年12月、西鉄ホールでの公演を最後に、福岡から東京へと拠点を移した“あなピグモ捕獲団”が、4年ぶりに福岡凱旋。ぽんプラザホールに帰ってきた!
 福岡から東京に行った役者と、東京で出会った役者と、かつて福岡であなぴと共に時をを過ごした役者たち総勢19名and more…で贈る、劇団創立10周年記念公演。

 1997年から10年。
 彼らには彼らなりの、そして私にとっても私なりの10年があって、
 あの頃たどりつきたいと思っていた”ここではないどこか”は、
 結局のところ確かな”ここ”なのだと思う。
 2007年。
 いったんピリオドを打って、あたらしいあしたへの一歩を踏み出したいと、
 こころから思いました。 

 *******************

 ホントは誰よりわかってもらいたいくせに、あんたなんかにそう簡単にわかられてたまるかいとひねくれて、捻じ曲げ、裏返し、誤魔化して煙に巻き、あげく捻じ切れてばらばらに組み合わされた、そんな素直じゃない表現。誰かの目にさらされたときに、誤解されたり、理解されなかったりするのは、たぶん当然のこと。
 私もよく他人から「謎なひと」とか「何考えてるかわからん」とか言われます。本人は全く気が付いていませんが、たぶんおんなじような事をしていて、だからあなピグモ捕獲団の表現に、こんなにも共感してしまうのかもしれません。
 それでも、こころからの、本気のおもいは、何かの形で表現をし続ける限り、届いて欲しい人に絶対に届く。
 そんなことを夢想して、今日も僕らはここではないどこかへとあてどない旅を続けるのです。

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「タワレコ」

最新旧型機クロックアップサイリックス「タワレコ」
 日時:2007年12月9日(日)16:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 その街にそびえる、塔にまつわる物語。
 たぶんクロサイをずっと見ているからこそ響いてくる想いというのがあるわけで。
 芝居屋コロシアム冒頭を飾るにふさわしい作品でした。

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「ゲシュタルト」

劇団きらら「ゲシュタルト」
 日時:2007年12月8日(土)20:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 芝居屋コロシアム、始まってます。
 装置やさんが主催なだけあって、装置がすごい!
 
 きらららしく、脚本・演出・衣装などなど、ものすごい情報量。
 いつも情報が処理しきれないのだけれど、今回は「ゲシュタルト」というタイトルにちょっと引っかかるものがあって、予習してから行ったので、少しつかめた感じ。

 さ~怒涛の観劇月間が始まりました。頑張って仕事片付けて、劇場に行くぞ~!

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「火星の倉庫」

ヨーロッパ企画「火星の倉庫」
 日時:2007年12月1日(土)18:00開演
 会場:イムズホール

 ヨーロッパ企画は初見。
 数年前からたびたび福岡に来てくれていたのだけれど、平日公演が多くてなかなか観にいけなかったのだ。

 海沿いにある倉庫の中。コンテナが積み上げられている。
 そこで働く人たちが、サボるために出たり入ったり。
 怪しげなヤクザ者たちも、出たり入ったり。

 やり取りがぬるい。同じようなシーンが延々と繰り返される感じ。
 役者さんたちも、おもしろいんだけど、なんとも垢抜けない。

 しかし、ものがたりも中盤を過ぎたところで、急展開。
 なんだなんだと思っていたら、装置が動いた~!出た~!でかい!なんだあれ~!
 いや~びっくり!
 さらに、いきなり教育的になって、え~っ・・・。

 ラスト、ちょこっと付け加えられたシーンは、もの悲しくて、さみしくて、あまり好きではありませんでした。あんなデタラメのあと、あんな終わり方をされても・・・。どんな芝居でも、最後の最後は気持ちよく劇場を後にしたいんだな、私は。

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