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2007年11月

「ヘルメット・オン・ザ・ビーチ」

ぽんプラザホール ロングランシアター
劇団Hole Brothers「ヘルメット・オン・ザ・ビーチ」
 日時:2007年11月18日(日)18:30開演
 会場:ぽんプラザホール

 第2回ぽんプラザホールロングランシアター上演作品。

 タクシー運転手の綾瀬が乗せた客は、偶然にも中学時代の同級生・成美。
 彼女を送り届けた先は、海辺にある“共同体”。招待されたものだけが足を踏み入れることができる、“理想郷”。 果たしてそこは、本当に“理想郷”なのだろうか?

 オープニング場面。
 白いレインコートみたいなのを着たコロスが、歌舞伎の黒子みたいに小道具を渡したり、セットになったり。そして、並んだ彼らに福岡の街が映し出される。
 うひょ~かっこいい!

 見ている間は若者の生き方のお話だと思っていたのだけれど、どうやら共同体のお話でもあったらしい。“招待されたものだけが足を踏み入れられる理想郷”って、mixiみたいなやつをモチーフにしたということのようです。
 もったいないことに、共同体の話と綾瀬&成美の話が、うまく絡み合っていなかったように思えました。どっちも中途半端になってしまった感じ。
 個人的には成美のお話をもっと掘り下げてほしかった。
 中学時代、陸上部に所属していて、まっすぐ前を向いて、ひとりで黙々と走っていた彼女。どうして彼女はあんな生き方を選ぶに至ったのか、友人や恋人だけでなく、家族までも裏切ってしまうほどさみしい生き方をしているのか、すごく気になりました。

 都地みゆきさんがとっても美しい。あの美しさとさみしげな表情に、完全に騙されます・・・いえ、そんな悪くてずるい人には全然見えませんでした。わだちよさんはいつもながらキュート。萩原あやさんは壊れっぷりがとてもよかった。

 アフタートークには、Hole Brothers主宰の幸田さんよりもずいぶん年上の梁木靖弘さんとアントンクルーの安永史明さんが登場。梁木さんの第一声は「幸田君、女嫌いなの?」。成美の描き方が、なんだか女性にひどい目にあったみたいだということでしたが、私はあの描き方は、成美への最大の賛辞だと思いました。周囲に左右されず、前だけを見つめて自分の信じる道をまっすぐに進む女。まあ、方向性は正しくなかったけど。ラストシーンにも、結局彼女は何らかの罰を受けることなく、許されていたもの。

 観劇後はこりっちオフ会を開催。
  スペシャルゲストも多数お迎えして、あんな話やこんな話で大いに盛り上がりました。あ、私は募集仕掛け人だったのに、肝心のここで宣伝してなかった・・・。またやるときはお知らせします。みんなで良い芝居を見て、おいしいお酒を飲みましょう。

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「福岡県高文連演劇部門福岡県大会」

第22回高文連 平成19年度福岡県高校総合文化祭
「福岡県高校演劇大会」
 日時:2007年11月18日(日)
 会場:ももちパレス

 ももちパレスは近所なので、県大会も観に行ってみた。
 福岡講倫館高校と田川高校を観劇。

福岡講倫館高校「NO TITLES」(既成「演劇とは何か」)
 地区大会に比べれば、段取りに引きずられていた点と照明のまずさは少し改善されていましたが、まだまだもったいないところが多かったなぁ。それでも何かの賞をもらったらしいです。おめでとう。

田川高等学校「魔法部」
 「魔法部」って、ダサいタイトルだなぁ、と思ったのですが、お話はなかなか面白かった。十時を演じた小松昌平君の創作脚本。
(お話)
 とある高校にある弱小文化部「魔法部」。部員はたったの2人だけ。このままでは存続の危機!という時に、新入部員がやってくる。
 魔法部員は本当にちょっとした魔法が使えるらしい。人の記憶を消したり、時間を止めたり。新入部員の使える魔法は、人の心を意のままに動かすこと。やがて彼女が暴走し始めて・・・。

 小松君。超好み。特に声の感じが。
 三根のぞみさん演じる典型的オタク美少女玲奈は、アニメキャラみたいな造形と声がとても素敵。
 父親のエピソードを盛り込んだところが、ものがたりにふくらみをもたせていたと思います。

 九州大会出場は、小倉高校と稲築志耕館高校だそうです。
 志耕館、去年は・・・だったけど、すごいなぁ。

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「彼女の消息」

非・売れ線系ビーナス「彼女の消息」
 日時:2007年11月17日(土)18:00開演
 会場:大博多ホール

 「彼女の事情」は未見。
 望・香苗・玉枝の共同生活は崩壊し、あれから3年。
 3人のその後。

 望は刑務所暮らし。女子刑務所の中では人気者のシンガー。大石さん、歌もお上手。
 玉枝はボーイフレンドと仲良く同棲中。
 香苗は何やってたんだかよくわかんないけど、ある日突然、申し訳なさそうに玉枝を訪ねてやってくる。
 かつて“飼われていた”玉枝が、今ではボーイフレンドに指一本触れさせず、彼を意のままに。やがて訪ねてきた香苗をも意のままに。
 しかし、そこへ、なんか怪しい香苗のボーイフレンドや、出所した望が現れることで、玉枝の支配する世界が崩れ始める・・・。

 ありそうな、なさそうな狂った世界。
 私は結構好きでした。

 大石香澄さんはいつもながら男前。
 すっきりさっぱり、我を通す。
 だけど、香苗や玉枝に注がれる視線はどこか優しい、様な気がした。ていうか、優しい視線を注いでいる“つもり”になってたんだと思う。客観的に観たら、そんなえげつないことしてるくせに!と思われるのだろうけれど、
望は全然正しくないけれど、女たるものやっぱりこうでなくっちゃと思わされた。かっこいい。
 玉枝を誘拐して囲い込もうとした、そのやり方はあまりにも強引だけれど、玉枝をちゃんと引き受けきれる、無理のない強さ。もしかしたら、2人を囲っていることでかろうじて保たれる、偽りの強さ。私はそういう強さをとてもいとおしく思う。

 背景の赤いカーテンに映し出される“本音”
 ん~あんまり効果的ではなかったような。

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「やじきた道中てれすこ」

やじきた道中てれすこ
 日時:2007年11月12日(月)
 会場:ユナイテッドシネマ

 弥次さん喜多さんのお伊勢参りのお話かと思いきや。あれれ?なんかちょっと違うみたい・・・。
 「てれすこ」って、落語のお話なんですね。知りませんでした。

 「てれすこ」以外に、「お茶汲(く)み」(←これは、十返舎一九もパクって「続膝栗毛」の中に取り入れているのだとか)、「浮き世床」(インチキ将棋のくだり)、「たぬさい」などの落語ネタが取り入れられているそうです。落語に詳しい人を連れて行くと、いろいろと薀蓄が聞けそうです。

 そんなに派手な映画じゃありません。
 弥次喜多道中に落語のネタを絡ませた、のんびりゆったり、おとなの娯楽映画。

 キョンキョンもいい年ですが、とってもキュートでかっこいい!
 勘三郎・柄本明と3人で箱根を歩くシーンなんかは、3人ともいいおとななのに、本当に楽しそうでした。

 その他のキャスト陣も豪華。
 吉川晃司!鈴木蘭々、松重豊、ラサール石井、麿赤児、佐藤正、藤山直美・・・
 勘三郎といえば欠かせない、坂東弥十郎さんも出演されてます。
 子だぬき役のささの貴斗くんは、笹野高史さんの一番下の息子さん!だとか。ちなみに、笹野高史さんも出演されてます。

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「あーさんと動物の話」(福岡)

飛ぶ劇場「あーさんと動物の話」
 日時:2007年11月10日(土)18:30開演
 会場:西鉄ホール

 北九州公演後、札幌公演を経てマイナーチェンジ。前半がすこしわかりやすくなった印象。「カドツカサ高校演劇部の歌、入部編」は歌じゃなくなってたし。

 でもなぁ・・・。
 北九州公演で感じた感動は、西鉄ホールでは得られず。
 前回の「正しい街」も、西鉄で見ましたが、なんだか今ひとつだった印象があるのですよ。でも、あとから考えると非常に気になる芝居で、北九州で脚本を買っちゃったのですよ。これは、空間の違いなのかなぁ。
 役者さんたちもちょっと走ったり、気持ちよりも段取りが先行していたり、という印象を受けました。

 あーさんツアーはまだまだ続く。
 全国のたくさんの人に、あーさんの孤独と、それを乗り越えようとするパワーとが伝わりますように。

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「オセロー」

「オセロー」
 日時:2007年11月3日(日)18:30開演
 会場:北九州芸術劇場大ホール

 蜷川幸雄さんはたくさんのシェイクスピア作品を演出しているけれど、オセローを演出したのは過去一度だけだそうです。それは1994年に日生劇場で上演された、オセロー:松本幸四郎、デズデモーナ:黒木瞳のもの。私、これを見てます・・・。「オセロー」は大学生の時に授業で読んだし、小学生の頃から松本幸四郎のファンだったので、見に行ったのでした。
 このとき、イアーゴーを誰がやったのか全く記憶になかったのですが、調べてみてわかりました、木場勝己さん。ああ、言われてみれば。幸四郎オセローの存在感が抜群で、あんまり記憶に残っていません。衣装が白→白黒まだら→黒、とオセローの心の動きに従って変わっていったり、首にかけた十字架が、嫉妬に狂って、後ろに回ってしまうのが大変印象的でした。
 黒木瞳さんは、デズデモーナにしてはちょっと年がいってるけど、歌がとっても上手だな~さすが宝塚娘役!と思った記憶があります。

 さて、13年ぶりの蜷川版オセロー。
 吉田鋼太郎さんのオセローに蒼井優ちゃんのデズデモーナというのは、これ以上にないキャスティングといえます。鋼太郎さんは非常にお上手なシェイクスピア役者で、オセローにぴったりだったと思います。蒼井優ちゃんは、もう少し無邪気さを残した感じを予想していましたが、意外にもしっかりした女性。
 馬渕英俚可のエミリアも下品になりすぎず、いい感じ。
 今回の鍵はやっぱり高橋洋さん演じるイアーゴー。被害妄想的でどこか病んだ感じを与える、現代の若者にも通じる自己中心的で、狂気を孕んだ感じが印象的でした。たぶん今回、蜷川さんはそこにスポットを当てたかったのだろうなぁと思います。

 しかし、3時間55分はいくらなんでも長すぎ・・・。特に中盤から後半にかけて、かなりたっぷりした演出だったのでこうなってしまったのだと思いますが、結末を知っている身としては、早く終わってくれ~と念じながらの観劇でした(スミマセン)

 94年版を観た時にもかなり長文の感想を書き残しているのですが、結局のところ私は、この物語自体を好きじゃないのだろうと思います。イアーゴーの巧みな策略に、オセローはまんまと乗ってしまう。その物語運びのうまさは、シェイクスピア劇の中でも最もすばらしいといわれている作品であることもよくわかります。
 でもなぁ・・・。どうも共感できないのですよ。
 94年に一緒にオセローを見に行った人(男)は、「俺は、嫉妬深いので、オセローの気持ちがよくわかる」と言って、非常に感動していましたが、私にはまったく理解できませんでした。やっぱり私が女だからでしょうか。

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「チョコレーツ・オブ・チロリアン」

ギンギラ太陽’s 10周年スペシャル 嘉穂劇場提携公演
「チョコレーツ・オブ・チロリアン~10円チョコのカカオ魂」
 日時:2007年11月3日(土)13:00開演
 会場:嘉穂劇場

 昔の劇場なので仕方がないけど、嘉穂劇場はお客さんにあんまり優しくない。
 今回は花道横の袖席だったのだけれど、柱がかなり邪魔でした。さらに、カップルで来ているお客さんたちが、2個ずつ分かれている客席で離れ離れになってしまっていて、ざまあみろ・・・あ、違った、勝手に私の席を占拠していたので、席を替わってあげました。替わってあげたら別のカップルが離れ離れになっていました。これはもうきりがない。やはりギンギラは、升席借り切ってみんなでわいわい見に行くものだと痛感しました。

 時代は昭和。
 ポン菓子をチョコで固めたライスチョコは、日本じゅうで大人気。そこへ、九州飯塚生まれ、チョコの中に食べ応えあるコーヒーヌガーを包んだチロルチョコが登場。西日本を徐々に制覇。セットの10円玉がぱっくりと二つに割れて、まさに“10円を分かつ戦い”!!
 一方、北の国では常識を覆す白いチョコレートが誕生。
 ところが、カカオ100%以外をチョコレートと認めない、純血原理集団が・・・。

 舞台回る回る!セリも全部使って(ちなみに全部手動)、嘉穂劇場ならではの趣向を尽くし、白黒テレビ君とか(以前はハゲタカだったけど)スズメ軍団とか、嘉穂劇所には欠かせない!ひよ子侍など、過去の人気キャラクターも登場して、10周年お祭りにふさわしくサービス満点。

 ギンギラのヒロイン=古賀今日子さんが、2役で珍しくダークサイドキャラを演じる。
 ギンギラ初登場の三坂恵美ちゃんがとても可愛いかった~。

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