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2006年5月

「花よりもなほ」

花よりもなほ
 日時:2006年5月30日(火)
 会場:都久志会館

 是枝裕和監督と出会ったきっかけは「ワンダフルライフ」という映画だった。

 “人は亡くなった時、天国の入り口でこう言われます。
 「あなたの人生の中から大切な思い出をひとつだけ選んで下さい。いつを選びますか」
 選ばれた思い出は職員たちの手で再現され、映画となる。そして、その思い出だけを胸に天国へと旅立つこと  ができるのだ。“

 多数の一般の人にも思い出の一場面を語ってもらい、映像化された映画。
 私はこの映画に、「人の人生の一場面には、どれほど多くの他者が関わっているか」ということを感じた。
 そして、前作は、カンヌで主演男優賞を取った柳楽優弥くんの成長する姿を見事にカメラに収めていた「誰も知らない」。

 もともとドキュメンタリー出身で、これまでどちらかといえば“事実”、あるいは“事実らしい”映画を撮ってきた是枝監督が今回選んだのは時代劇。

 これ、是枝監督による小説版もあるのです。それには長屋の住人や他の登場人物たちひとりひとりの物語が書かれているんじゃないかな。1本で何度もおいしい映画だと思います。


花よりもなほ

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「間宮兄弟」

間宮兄弟
 日時:2006年5月27日(土)
 会場:シネ・リーブル博多駅

 「間宮兄弟」は江國香織作品の中ではあまり好きなほうではないのだが、ファンとしてはとりあえず出来栄えを確かめておかねばならない。佐々木蔵之介も出るしね。沢尻エリカや常盤貴子も気になるし。
 ただ、森田芳光監督作品は私にとってどれも、良くもなく悪くもなく。なんというか、今ひとつ物足りない感が残る。

 ぶっちゃけ間宮兄弟がヘンでした。
 いや、原作でもヘンなんだけど、ルックスは原作ほどヘンじゃなかったかもしれないけど、やっぱヘンでした。

間宮兄弟

 高嶋兄がずーっと笑顔を張り付かせた同僚役でなかなか良かった。
 中島みゆきのママっぷりもなかなかでした。

 客席は老若男女様々。みんなそれぞれ目的が違うんだろうな~。

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「カラフルメリィでオハヨ」

NYLON100℃ 28thsession
「カラフルメリィでオハヨ」~いつもの軽い致命傷の朝
 日時:2006年5月21日(日)14:00開演
 会場:北九州芸術劇場中劇場

 ケラさんの芝居はあんまり好きなほうではない。
 それでも見に行こうと思ったのは、前回上演された時、ネット上での反応がとても盛り上がっていたことを覚えていたからだ。最近になってこれがケラさんのお父さんが入院中に看病をしながら書かれた戯曲だと知った。
 ちなみにケラさんはしばらく新作を書かないそうで、次回公演は「ナイス・エイジ」とのこと。

 ぼけたじいちゃんのいる家庭劇と海辺の病院での脱走劇が交互に繰り広げられる。
 ぱらぱらと小気味よく切り替えられる場面は、笑いにあふれていて、なのになぜだか泣けてくる。そう、これがケラさんのすごいところなんだよなぁ。毎回爆笑しながら泣かされてしまう。

 役者さん
 大倉くんが、じいちゃんの息子であり一家の父親役。哀しみを背負った父親役を好演。
 小松和重さんは、桃屋のおじさんみたいな風貌で、いや~な浪人生と病院患者の二役を演じる。とにかくよく動けるし、いろんな表情を見せてくれるし、魅力的な役者さんだ。
 馬渕英俚可さん、もっと見たかったなー。

 いつもながらオープニング映像がむちゃくちゃかっこいい!これが楽しみでナイロンを見に行くと言ってもいいくらい。たぶん、また行っちゃうだろうな。

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「アイーダ」

劇団四季「アイーダ」
 日時:2006年5月19日(金)18:30開演
 会場:福岡シティ劇場

 たなぼたチケットで観劇。
 仕事を終えてダッシュで福岡シティー劇場に駆けつけた。入り口で大入袋を渡された。福岡シティー劇場は本日2006年5月19日、開場10周年を迎えたらしい。ううむ、10年か・・・。なかなか感慨深いものがあるなあ・・・
 しかし、客席には空席が。そもそも、10周年の今日、私にチケットが降ってくるくらいだから~あ~大丈夫か、福岡シティ劇場!? 

で、「アイーダ」

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「クロノス」

演劇集団キャラメルボックス「クロノス」

 衝動買いしたDVDをようやく見た。
 ついでに小説も読んだ。


新編クロノス・ジョウンターの伝説

 原作本にはタイムマシン”クロノス・ジョウンター”に関する短編3作が収められており、「クロノス」はその1作目を劇化したものだが、芝居には2作目と3作目に登場するキャラクターもサブキャラとして登場する。また、原作にはない登場人物や設定もされていて、かなり厚みのある作品に仕上がっていた。

 衝動買いの動機、菅野良一は、あいかわらずちっちゃいし活舌は悪いし、歳を重ねていい感じに太ってるし・・・。
 ちなみに原作の吹原和彦はこんなに情けない男ではない、と思った。キャラメルボックス版はもしかして菅野良一へのあて書きなのだろうか?情けないけど、一生懸命なんである。とにかく全身全霊をかけて汗だくで走り回る。このへんはかなりキャラメルボックステイストです。ダメなひとはたぶんダメでしょう。私もちょっと苦手なんですが、菅野さんに”にこっ”とされちゃうと、ああもういいや、なんか許すって気分になる。
 こういう男はぜんぜん私の好みじゃないけど、許してしまうのはたぶん、私は菅野良一に似たひとにものすごくお世話になっているからで。たいていのことはひとりでどうにかしている私が、数年に一度、どうしようもなく夜中に泥酔して、何の前触れもなく突然迷惑な電話をかけてしまう相手。酔っ払ってなお、問題の本質には絶対に触れずにぐちぐちとわけのわからないことばかりをつぶやいているであろう(←あんまり記憶にない)私の相手を笑いながらしてくださる神様のようなひと。世界はたぶんそれを愛と呼ぶんだぜ。ありがたいことです。てゆーかすみません。

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「埋められた子ども」

劇団GIGA第15回公演「埋められた子ども」
 日時:2006年5月12日(金)21:00開演
 会場:クラブAIR

 ある日、私の元に届いた劇団GIGAからのDMには、職場のごく近所にある小さな郵便局の、料金別納印が押されていた。中から出てきたチラシには見覚えのある名前、同僚の名前が書かれていた。翌日、同僚に尋ねてみたところ、まさにそのDMは同僚の手によって、近所の郵便局から出されたものだった。
 8年前の話である。
 
 そういうわけで劇団GIGAを初めて見たのは、第6回公演「-1」だった。とてもおもしろくて、niftyの98年演劇ベストテンにも投票。しかし、それから一度も見に行ってない・・・。ごめんなさい。

 今回見に行くきっかけになったのは、型押しのきれいなチラシ。山田恵理香演出。サム・シェパードの脚本。そして、8年ぶりに見る元同僚の名前。
 しかし、平日観劇はやはり容易ではなく、金曜日の終業後、へとへとに疲れてレストランに入り、注文を終えて開いた携帯電話のスケジュールで、予約していたことを思い出した(汗)。時刻は20時30分・・・。「すみません、帰ります」と店を出て、都市高をぶっ飛ばし、15分で会場に到着。あー、間に合った!

 さて、芝居。
 クラブの上階にある会場には、ドンドコと重低音が響き、アングラなにおいがぷんぷんする。早口で、独特のイントネーションでまくし立てられるせりふがほとんど聞き取れない。芝居が進んでいくにつれ、これってアメリカのストレートプレイじゃん、と気付く。ここまで前衛的?な演出にしなくても、と違和感を抱く。なんというか、脚本と演出と役者の方向性が全部ばらばらで、それぞれが持つ良さを相殺してしまっているような感じがした。
 終演後に読んだ当日パンフの演出ノートに“違和感”の文字。ふーむ、そういう意味での“違和感”演出だったのでしょうか。演出のおもしろさは評価する。役者のもつある種の力も評価する。脚本もとてもおもしろい。けれど、それらが“芝居”として統合されたときに、脚本の持つおもしろさが伝わりにくかったし、総合的には1+1+1=1みたいなもったいなさを感じた。

 終演後、東京在住のOさんに声をかけられる。ひさしぶりに劇場で知り合いに偶然会う経験をしたので、嬉しくて屋台ラーメンに同行。車じゃなくて、翌日仕事じゃなかったら飲みに行ったんですけど。ごめんなさいね。ありがとうございました。

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「メタルマクベス」

SHINKANSEN☆RS「METAL MACBETH」
 日時:2006年5月7日(日)12時開演
 会場:まつもと市民芸術館主ホール

 GWは毎年仕事なのである。
 今年も4月29日~5月5日までなんちゃっても含めて、とりあえず仕事に行った。
 そして、5日夜。いつもお世話になっている寝台特急あかつき・なは号レガートシート(女性専用席)に乗り込んだ。

 内野聖陽と松たか子に上篠恒彦、とくれば、ストレートプレイでも十分な役者陣。
 そこへ来て、脚本に宮藤官九郎だよ。えええー?
 見ないわけにはいかないじゃないですか!
 「まあ、だからといって松本までは行かないわよ」と同僚には言われたが、今回の旅はそれだけに終わらず楽しい旅だったからいいんだい!

 「マクベス」は初見。
 その昔、段田安則&南果歩+大高洋夫の公演を、訳あって当日キャンセルしたことがあるのだが。

シェイクスピア全集 (3) マクベス

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現在地松本

現在地松本

ゴールデンウィーク最終日、松本にいます。
お楽しみはこれからです。ふふ。

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「造形集団海洋堂の軌跡」

「造形集団海洋堂の軌跡」
 日時:2006年5月6日(土)
 会場:松本市美術館

 数年前、仕事でオーストラリアに行った。同行した若者が、チョコエッグを箱買いしていた。「オーストラリアの珍しい動物が入っているかもしれないから~」と言って。これも海洋堂の仕事だったのだろうか。

 そんなこんなで噂にはかねがね聞いていた海洋堂。
 この展覧会は全国を巡回していて、見たいなあと思っていたのだけれど、今回松本旅行中に松本市美術館で開催中とのことで早速GO!

 入ってびっくり。
 海洋堂とはただ食玩のおまけを作っている会社というわけではないらしい。いや、今はそうかもしれないけど。その歴史をたどる展覧会の展示物は、おまけモノよりも一点モノのロボットキャラとか美少女キャラとか映画の登場人物とかの人形というかなんと言うか、そういうものが中心。ものすごくオタッキーな展覧会だった。
 その造形技術には確かに目を見張るものがあって、その技術を持ってオリジナルな作品を作れば評価されるのに、と思わないでもないが、彼らはあくまで造形屋なのだ。ちなみにオリジナル美少女キャラをつくっているBOME氏は村上隆氏と組んで現代美術界に進出し、高い評価をうけているらしい。いやー世の中、何が評価されるかわかんないもんですね。
 個人的にはやっぱりちっちゃいおまけモノが気になりました。ああいうのって集めたくなっちゃうんだよねー。

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「嘘つき探偵真実子」

不健康ランドセルフプロデュース やかべさとし一人芝居第2弾
「嘘つき探偵真実子」
 日時:2006年5月3日(水)20:00開演
 会場:甘棠館小劇場

 矢ヶ部哲さんのひとり芝居。
 前作「本当はひとりじゃない」は未見。

 ガラパゴスダイナモスの公演や平塚サンダーバードで見かけた矢ヶ部さんのイメージは「やんちゃな3歳児」。あと、「いっちゃってるひと」。声もよく出るし、体もよく動くし、ルックスもかわいいし、声もいいし、わたくし的注目ナンバーワン!な俳優さんなのであります。

 舞台上にグランドピアノが一台。
 開演15分ほど前に矢ヶ部哲本人が登場し、ショパンの「別れの曲」をはじめ数曲を演奏。

 たさかさんがこのように書いていらっしゃるのだが、私全くそんなことを考えもしませんでした。なるほど、たしかにそうだな。
 「矢ヶ部くんきれいだなー」「女装似あうなー」「いい声だなー」「ピアノうまいなー」「このメイク、誰かに似てるなー。あ、ローリー寺西!?」・・・などということばっかり考えてました。すみません。

 もうちょっとキャラを演じわけた方がよかったかなーという気がした。ひとり裁判のシーンでは特に。
 若い役者さんたちは、テンションの高い突き抜けた芝居はとってもいいけれど、こまやかなこころの動きを表現するのは苦手な人が多いような気がする。もちろん、そんなものは当然で、これからの課題にしてくれればいいのですが。そもそも、歳を重ねてなお突き抜けた芝居が出来る役者もそういませんし。

 幕間にコント。
 若者たち、もっと勉強しなさい。笑いを取るのは本当に難しいのだよ。

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