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2005年11月

ミュージカル「モーツァルト!」

ミュージカル「モーツァルト!」
 日時:2005年11月29日(火) 17:45開演
 会場:博多座

 11月29日朝、職場で同僚のひとりが私に声をかけた。
同僚「モーツァルト、もう見た?」
 私「ええ。井上さんを見ました」
 同僚「私も見たんだけどね~・・・」
 私「実は、中川さんも見たくて、今日のチケットを買っちゃいました・・・」
 同僚「あら、私もよ!今日は午後から休みを取るの~」
 ・・・いましたよ、ここにも!

 中川アッキー、予想通り本当によかった!
 なんというか、アッキーの全身から情熱のオーラが出ているのだ。楽日ということもあったのかもしれないが、舞台上も客席も完全に彼のオーラに支配されて、熱気に包まれてたとてもとても熱い!舞台だった。私はいくつもの曲で、彼の歌声に涙した。
 ただ、後半は井上さんのほうが伸びていた気がした。父親が亡くなるあたりからの鬱々としたモーツアルトには井上さんの繊細さのほうがあっていた気がする。同僚は、このミュージカルは前半のほうが出来が良いという感想を述べていたけれど、たしかに、前回眠くなったのは食べ過ぎのせいだけではなかったかもしれない。

 ところで。
 カーテンコールでの感極まるアッキーのスピーチを聞いてはじめて、彼がまだ23歳だと知った。ええ~!?井上さんのほうが年上? アッキーって30歳くらいだと思ってたのに。どうやら私はTMRevolution:西川貴教(35)とごっちゃになっていたらしい。
 さらに、カーテンコールには宮崎駿が登場。いや、私にはどう見ても宮崎駿にしか見えなかった彼は、紙を見ながらカタコトの日本語を喋った。誰だ、この宮崎駿?
 博多座公演が無事千秋楽を迎えた翌日、東宝では来年のミュージカル「マリー・アントワネット」の製作発表が行われた。涼風真世、井上芳雄、山口祐一郎などの出演者と共に、ミヒャエル・クンツェとシルヴェスター・リーヴァイも同席したそうだ。ということは、あの宮崎駿(しつこい)はクンツェかリーヴァイのどっちかだったんですね、きっと。

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ミュージカル「モーツァルト!」

「モーツァルト!」
 日時:2005年11月22日(火) 17:45開演
 会場:博多座

 いやはやなんともおなかいっぱいのミュージカルだった。
 まず、出演者が豪華。あの人もこの人も出るの!?って感じだ。
 アンサンブルもかなり力のある人が揃っていたように思った。同行したバイオリンを弾く人によると、オーケストラも、ものすごくうまかったそうだ。

 大塚ちひろさん。歌えるし、芝居もできる。そしてかわいい。どうせならきれいに歌って欲しかったな~。
 その点高橋由美子は、芝居をしたり踊ったりしながら歌っても安定している。この人は「20世紀最後のアイドル」という触れ込みでデビューしたにもかかわらず、歌うのをほとんど聞いたことがなかったが、最近ではミュージカルはもちろん、劇団☆新感線や野田秀樹の舞台で活躍しているのは本当に嬉しい。
 一路真輝さん。存在感抜群。同行者曰く「歌が半音ずれてる!まあ、ゴージャスだから許すけど」
 そんな同行者をも唸らせたのが山口祐一郎氏。私は過去何度もこの人を見て、その重厚な歌声で朗々と歌い上げるのを聞いているが、低音から高音まで、本当に幅広い歌声の持ち主であることを再確認。そして大変お茶目な人であることを新発見。そうだった・・・。今まで「ローマの休日」のカメラマンとかレミゼのジャンバルジャンとか、まじめな役ばっかり見てきたけれど、山祐さんはそんなにまじめ一辺倒なひとじゃないのだ。ここで、「エリザベート」の山口トートを見ていないことを猛烈に後悔する。チケットも取れなかったけどさあ・・・。山祐さんのトートはおそらく内野さん以上にイっちゃってただろうと思うと・・・。
 それから吉野圭吾さん。レミゼのアンジョルラスで、歌がうまいなあと気になっていたのだけれど、「SHIROH」で劇団☆新感線の役者たちとおバカをやっている姿が素敵だった。今回、私はずーっと橋本さとしさんだと思ってみてました。めっちゃ新感線入ってますよ。「ミス・サイゴン」のエンジニアをこの人に是非やってもらいたいです。

 今回の目当ては、なんと言っても井上芳雄さん。
 「エリザベート」のルドルフ皇太子を見て、あれ、誰?かっこいい!歌が抜群にうまい!と思った。その後、鴻上尚史のミュージカル「シンデレラ・ストーリー」で、歌えるし踊れるし、どこから見ても王子様だと思った。んで、去年「ミス・サイゴン」を見に行ったのだけれど・・・最近のカジュアルな感じの井上さんはあまり好きになれない。今回もちょっとカジュアルだったので、声が割れてしまったりするのがとても残念。王子様な彼にとっては、「モーツァルト」は過酷だろうなと思う。
 それでも、カーテンコールで子役のアマデと一緒に舞台の端から端を走りぬける彼を見たら・・・やっぱり井上さんかっこいい~!

 けど。
 昨年暮れに「SHIROH」を見て以来、かなり気になる中川アッキー。カジュアルなモーツァルトなら、アッキーのほうがいいんじゃないの?という気持ちがぬぐえない。ぬぐえない・・・。博多座から帰ってそっこーネットをチェック。はい、中川楽日のチケットをゲットしました~。平日なのに・・・また年休だよ・・・。

余談。
 博多座に行くと決めたら、まず貯金をするわけだが、その際お弁当代もいっしょに貯金してもらいたい。
 オープン当初、博多座のお弁当は高かったように記憶しているのだけれど、最近はほとんどのお弁当を1000円で購入できる。1000円でも高いと思われるかもしれないが、お弁当のなかには、老松だの川扇だの、普通だったら庶民は足を踏み入れられないお店のものがあるのだ。当然おいしい。ちなみに老松が最初に売り切れる。次は川扇。今回は劇場に入るのがぎりぎりになってしまったため、老松は売り切れ。川扇も小さいのが目の前で売り切れ、幕の内弁当の引換券を渡された(幕間にお弁当を引き取る)。幕の内は量も多めだが、男性には少々物足りないかも。私は川扇の南関いなり(5個入り550円)があまりにもおいしそうで、一緒に購入。あまくてジューシーでわさびがつんときいていてこれまた非常においしい。食べ過ぎて後半眠くなりました・・・。

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ギャングママMAX「TRIO THE FUNK IN THE BED ROOM」

ギャングママMAX「TRIO THE FUNK IN THE BED ROOM」
 日時:2005年11月22日(火) 15:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 劇場に入ってまず、セットのできばえの素晴らしさに感動。
 さて、どんな世界が展開されるのか、楽しみになる。

 けど。
 うーん・・・。なんとも消化不良。
 前半でとっ散らかされたネタが、後半できちんと回収されなかったように感じられたのが残念だった。市長の像とか、ミステリーサークルとか、宇宙人にはもうひとこと欲しかったんだけど。まあ、きれいにまとまりすぎるのも好きじゃないのですが。

 この話ね、私は最終的に「愛」の物語だと思ったのね。
 アソウがキョウコを殺したのは、愛ゆえにだと思った。
 アソウは本当に心からひとを愛する人だったと思うのだ。キョウコを、ユタスケを、そしてガチャオを、異常なくらいに愛していたと思うのだ。だから、愛するユタスケがいなくなると寝込んでしまうし、溺愛するユタスケと関係したキョウコを許せなかったし、キョウコは才能ある(と信じている)のに劇団のお金を使い込むなんてつまらないことで信用をなくしてしまうのも情けなかったし、あたしがこんなに愛して尽くしてるのに、何であんたは豚汁なんか作るのよ!(←このあたりの論理のゆがみは、人を愛するとそうなるんだよ、ということで私なんかは非常に身につまされる)という気持ちで殴り倒して首を締めてしまったのだと思う。この気持ち、健全な一般の方には理解できないかもしれないし、だからって人ひとり殺していいわけがないのだが、こんなちんけな犯罪が世の中にはあふれかえっている。だからこそ、殴り殺すに値する説得力のある愛と理由が欲しかった。あの舞台上の3人の間には、人ひとりぶっ殺すに値するだけの激しい気持ちはなかったと思う。

 ただ。
 そんな歪んだ愛は一般的には許されるであろうはずもなく。
 脚本はそのあたりもきちんとオトシマエつけておかなければならなかったと思う。
 でないと、世の中には愛という名のもとに人を殺しかねない人がいますから。

 そんなわけで。
 この芝居、再演を激しく希望。
 バカのふりして意外と計算してるユタスケ。
 天真爛漫で極悪で、それでもめいっぱい愛されるキョウコ。
 そして、激しく狂った愛を秘めたアソウ。
 これらをちゃんと演れる役者がいるのか?
 私のアタマの中にはとりあえず「大竹しのぶ」という名前が渦巻いてるんですけど。ちょっと違うか。

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horamiriダンス研究所「くじらのひげ。」

horamiriダンス研究所「くじらのひげ。」
 日時:2005年11月20日(日)18:00開演
 会場:第一交通産業本社ビル

 「男前」がテーマと聞いていたので、どんな「男前」が見られるかと思っていたのだけれど・・・。
 めちゃめちゃ女の子やん!
 ふわふわのスカート、キラキラのメイク、痩せたいと願ってみたり、はしゃいだり、キーってなったり・・・。こ・・・これが「男前」なら、私は絶対に男前にはなれないと思った。
 もっとも、それはダンスの出来とはあまり関係がなく、あくまでも私の好みの問題なのだけれど。

 第一交通産業本社ビルは、制作のピカラック:たにせさんが惚れこんだというだけあって、とても素敵な会場だった。ガラス張りの2階や、エレベータもとても効果的に使われていた。ぽんプラザではどんな演出になるんだろうな。

 12月6日(火)20時より、ぽんプラザホールにおいて火曜劇場参加の福岡公演あり。
 かわいいおんなのひとたちがみられます。

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大阪市立芸術創造館 二人芝居「背くらべ」

大阪市立芸術創造館 二人芝居「背比べ」
 日時:2005年11月20日(日)14:00開演
 会場:北九州芸術劇場 小劇場

なんとも、おとなの芝居だった。

 中川浩三さんと、南河内万歳一座の岡ひとみさんの二人芝居。

 中央に、2段ベットがひとつ。
 そんな簡単な装置があるだけの舞台で、姉と弟の二人は父になり、母になり、小学生になり中学生になり、高校生になり、やがてただのおとなになる。
 そう。ただのおとな。売れない役者だったり、出戻りだったり、素直になれなかったり、そんな情けないただのおとな。おとなになってもやっぱりこどもで、おとうちゃんが死んだら・・・それでもやっぱりこどもかな。
 岩崎さんの芝居は、おとなになったつもりでいるまだまだこどものおとなたちの痛いところを突いてくる。

 役者。中川浩三さんはかなり私好みだった。
 情けなくって、甘えん坊で、図体ばっかりでかくなった弟。でも意外と頼りになったりして。
 同じ回を見たある方(男)が「いやあ、岡ひとみがよかったですよね!」と感激していらしたが、私にとっては断然中川浩三である。この話を聞いていた若者は「結局性の対象ですか・・・?」と言ったけれど、結局それでいいじゃん!

 客席がどうも閑散としていたのが残念だった。

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九州国立博物館開館記念特別展「美の国日本」

九州国立博物館開館記念特別展「美の国日本」
 日時:2005年11月13日(日)
 開場:九州国立博物館

 開館した週末、東京に住む友人からメール。
 「九州国立博物館って、初日の行列が800人って、いかにも少ない気がするんだけど、どうなの?」
 ???800人って少ないの? 人、いないの? やっぱあんな山奥だからか?

 周囲の人にリサーチ。
 「え?すっごい人だったよ・・・」「開館時間から入場制限がかかってたよ・・・」
  
 んで、実際のところを確認するために行ってみました、日曜日の午後。
 まずは通り道の太宰府天満宮。大盛況。
 そうだった・・・七五三である。
 いや、天満宮は年中大盛況だけどさ。

 人ごみを通りぬけて、エスカレータと動く舗道を経由して国博へ。
 人、多い!
 
 いやいや、開館1ヶ月で40万人!もの人を集めたという九州国立博物館。
 当初の目標は半年で17万人だったというから、その盛況振りがうかがえる。
 ぞろぞろと特別展示室に入るも、人・人・人・・・。展示物を見る気も失せる。
 とりあえず展示室内を一周して、第一展示室に正倉院宝物が多いのを確認してもう一周。
 正直に並んでいても、ちっとも列が前に進まないのに痺れを切らし、文化交流展示(常設展示)へ。

 文化交流展示室の入り口床に這いつくばる多数の親子連れ。
 ここの床には福岡市の巨大航空写真がある。
 「ここが中央小学校だから~、○○ちゃんのおうちはここだね」「・・・ちっちゃいね・・・」
 ちっちゃいけど、ちゃんとおうちが確認できる。我が家もしっかり確認してきました。
 それから、広~い展示室内を一周。
 
 1階の「あじっぱ」にも入る。

 それにしても、だ。
 なんとも従来の博物館を抜けきれていない感じがちょっと残念だった。特に、あじっぱや常設展示室のとってつけたような中途半端な体験コーナーにはほんとにがっくり。あれってどうなんだろう・・・。 
 
 帰宅してゆっくり出品目録を見てびっくり。
 げ、洛中洛外図屏風とか唐獅子図屏風とか織田信長像とかあったんだ・・・。肖像画とか屏風は全部ぶっ飛ばしてた。
 学生時代、「日本史の資料集に写真が載ってるものは全部見よう!」と神社仏閣見物を中心に日本全国を行脚した私としては見ておきたかったあれやこれ。また行くか? いや、たぶん行かない。人多いし。¥1300は高いし。
 
 あ、動く歩道はギャラリーになっていて、現在西日本書道会のえらい人の作品が展示されている。
 これが圧巻。書で感動できるとは。
 とりあえず天満宮から国博まで行って、外観&ロビーを見物し、オークラ直営喫茶室でお茶して帰ってくるのもありじゃないでしょうか?

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ちょとづつね

 今日は電話線がご機嫌のようなので、10月分から徐々にアップします。

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演劇きゃらばん☆劇列車「月夜のでんしんばしら&どんぐりと山猫」

演劇きゃらばん☆劇列車 火曜劇場
宮澤賢治童話を語りで遊ぶ
「月夜のでんしんばしら&どんぐりと山猫」
 日時:2005年11月8日(火) 19:30開演
 会場:ぽんプラザホール

地域と演劇の身近な出会いを作ることを目指して、主に小中学校でのボランティア公演を行っている演劇きゃらばん☆劇列車。今回は宮沢賢治の2作品を「語りで遊ぶ」ことに挑戦。
 「月夜のでんしんばんしら」には、正直言ってあまり入り込めなかった。知らない話だったし、それよりも第一の原因は、せっかくの語りの声が聞こえにくかったから。マイクも用意されていたのに、マイクに向かって話すでもない。
 ただ、でんしんばしらが歩くときの「どってこどってこ」というリズムはなかなか頭について離れない。これを見た子どもたちはおそらく、しばらく「どってこどってこ」と言いながら廊下を歩くに違いない。
 一方で「どんぐりと山猫」のほうは、古賀法子さんの語りがとても気持ちよく、楽しんでみることができた。
 途中に客いじりもあったりするのだけれど、おとなにはちょっとつらかったかも。

 キーボードの生演奏はとにかく素晴らしくて、すうっと賢二の世界に連れて行かれる感じがした。映写も使われていたけれど、スタッフワークはもうちょっと充実して欲しいところ。映写や音響、照明がばっちり決まれば、もっともっと素敵な作品になるに違いない。

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さぼっているわけではありません

ネット接続の状態が非常に悪く、まとまった記事がアップできません。更新は電話線のご機嫌次第。
そんなわけで携帯からの書き込みでした。

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飛ぶ劇場「IRON」

飛ぶ劇場「IRON」
 日時:2005年11月5日(土)19:00開演
 会場:西鉄ホール

 99年の初演、02年の宮城聡演出版も見ている。
(宮城版は私の中ではあまり印象に残っていないのだが・・・)
 演出そのものは初演とほとんど変わっていなかったように思った。
 初演時の感想はこんな感じ。

**********
 何がどうってことはないんだけど、そのなにげなさに少し元気づけられました。
イタタミの脱出がうまくいこうといかなかろうと、もしかしたら死ぬかも知れな
くても、その時自分の信じた道を行くことが一番の幸せなんだと思う。だからこ
の話に、私は元気になれたのだと思います。だったら残された方も、笑顔で見送
ってやろうじゃないかと思います。
 劇中の小道具、音楽、衣装、照明などのスタッフワークもすばらしくて、バラ
ンスの良い芝居でした。
**********

 ただ実のところ、初演時のラストに私は、「板民は死んだのだ」と思った。それでも元気になれた。ほんの少しだけ。

 初演時にもっとも印象に残ったのは、連行される多久先輩=北村功治さんの笑顔だったのだけれど、今回、もっとも泣けたのは宮連コーチと板民が二人で話すシーン。泊さんが当日パンフに書いていたけれど、あのシーンは若かりし日の自分と30代も後半になろうという自分との対話のシーンだったと思う。
 私自身は宮連コーチの立場に立ってしまう。
 クライマックスシーン、命がけで、それでも出て行くと言う人を、私はやっぱり見送ることしかできないなと思った。 ただ、心から祈った。「板民、死ぬなよ。どんなことがあっても生き延びろよ」と。そしていつか、帰ってこい。私はずっと、ここで待ってるから。おかえり、って迎えてあげるから。

 私は毎回華玉木の位置付けがよくわからなかったのだけれど、薙野さんの感想
を読んで納得。なるほどね。

 セット。
 初演と宮城版を足して2で割ったような感じ。
 あの、上にぶら下がってたのはなんだろうなー?息抜きの管?

 ただ。
 たにせさんの厳しい評価もよくわかる。役者に関しては、私もかなりこれに近い印象をもった。

 もちろん、私はこれからも飛ぶ劇場を見に行きますよ。すでにある一定以上のクオリティがあって、安心して観られますもの。そして飛ぶ劇場のこれからも気になりますもの。
 ある意味、飛ぶ劇はひとつのゴールにたどり着いてしまっていて、それはあたかも糧流島にいるような閉塞した状況だとも言えると思うのね。だからこの先どうしようか、っていうのはやっぱり考えると思う。泊さんは、確実に考えている。ここから出て行くことだけが解決策ではない。
 たとえば、来年4月には飛ぶ劇union・鵜飼秋子さんの「さかな公団」の公演。
 北村さんは中安さんと組んで「北中」というユニット結成。
 すでにスタートしているTATSUO HOUSE。(毎回かなり笑える)
 それぞれが、それぞれにできることをやってみよう、というところから、もうすでにいろんなことがはじまっている。
行くところまで行ったから、もういいやというわけにはいかない。脱出するのもひとつの手だけれど、ここで闘う方法だっていくらでもあるのだ。

 そういうわけで、クライマックスに、私は思った。
 板民、がんばれ。
 飛ぶ劇場、がんばれ。

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万能グローブガラパゴスダイナモス「レモン・サイダー・バカンス」

万能グローブガラパゴスダイナモス「レモン・サイダー・バカンス」
 日時:2005年11月4日(金)20:00開演
 会場:ぽんプラザホール

 劇団が擁する2人の脚本家による2本立てオムニバス公演。

『木下登編』
 作:松野尾亮
 演出:椎木樹人
 松野尾さんて、いいタネはいっぱい持ってると思った。今回でいえば、先の戦争とか、猟奇殺人とか、排水溝から手が出てくるとか、あと1週間で終わる世界だとか。笑わせるネタも持ってる。今回でいえば、排水溝からわけのわからんものがどんどん出てくるとか、意味不明な言葉に意味を持たせて遊ぶとか、木下登とか。
 でも、そのタネから芽が出てない。
 旗揚げ公演に大ショックを受けた私は、その後しばらくあの芝居のどこがそんなにショッキングだったかを考え続けた。観終わってなお、観客にものを考えさせる芝居とはつまり良い芝居だ。彼の芝居はある意味で良い芝居だったのだと思う。至った結論は「うまくいけば長塚圭史になれるだろうに」だった。エンタテイメントな社会派。どうだ。
 まだ若い。時間もいっぱいある。そのタネに水をあげて、肥料をあげて、暖かな太陽の光と、やさしい言葉もかけてあげて、いつか立派な作品が育ちますように。
劇場でおいしい実が食べられる日を心待ちにしたい。

『リコシェ編』
 作・演出:川口大樹
 文句なく笑える。だいたい出てくる人物がみんなヘン。シチュエーションコメディーって、わかってるのに笑わされちゃうんだよなあ。メイドは本当に出てくると思っていなかったので、最後の最後までしっかり楽しませてもらいました。
 役者が生き生きしている。演出もうまいんだな。わがままお嬢がぴったりな鶴田さん、ほんわか天然な多田さん。さらに、ガラパは男の子たちがいい。松野尾さんもかっこいいし、川口・椎木の二人には前列に陣取った女子高生たちが「きゃー!」と歓声を上げる。いいファンがいますね・・・。個人的には両方に出演した矢ヶ部さんのそれぞれ別の意味でイっちゃってるぶりがお気に入り。

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水族館劇場「月と篝火と獣たち」

水族館劇場
 日時:2005年11月3日(祝)19:00開演
 会場:小倉駅北口特設野外劇場「海の砦」

 「海の砦」は小倉駅から続くデッキから見ると、その後ろにみえる工場の煙突ともあいまって、なかなかすてきな風景だった。

 野外で演じられるプロローグにはじまって、3時間半近く。
 火は吹くわ、野原は燃えるわ、馬は出るわ、雨は降る(舞台上に!)わ、滝は降るわ、生バンド演奏はあるわ、上空に人が吊られてるわ、子どもは踊るわ、カッパは水中から登場するわ、風船を飲み込むわ、鼻の穴からチェーンを通すわ、バケツは持ち上げるわ、舞台は出たり入ったりするわ、さらに回るわ(それも3つとも)、チェーンソーは火花を吹くわ、トラックは入ってくるわ、もうそれはそれは見世物として申し分ないわけですよ。
 ただ、感想としては泊さんのものにかなり近い。芝居としてはどうなんだろう、と。
 主演女優の千代次さんが直前に降板したというのも理由にはあるかもしれない。
 話はあんまりおもしろくない。
 役者もうまくない。特に若い役者が。私はマリア役のばばあがダントツで気に入りましたが、ああいう迫力のある役者がほとんどいなかった。
 どこもかしこも若者を育てきれていないというのは大問題だと思う。自戒も込めて。

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