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2005年7月

有門正太郎プレゼンツ「ジョハキュー」

有門正太郎プレゼンツ「ジョハキュー~九州一大コラボレーション~」
 日時:2005年7月31日(日) 18:00開演
 場所:スミックスホールESTA(ホワイエ)

 

 北部九州の若手脚本家たちが脚本を書き、飛ぶ劇場の有門正太郎が演出。出演は飛ぶ劇場の役者たちで贈る豪華コントオムニバス集。

 

 思えば私が初めて飛ぶ劇場を見たのは「うっかり博士の異常な愛情」という別冊増刊公演で、オムニバスショートコント公演だった。今思えばおもしろくなかったことはないと思うのだけれど、北九州にやってきてはじめて観た芝居が、劇場ではなく門司港のレトロな建物の中で行われたこの公演だったということで、「ああ、北九州ではシェイクスピアなんか見られないのね・・・」とちょっとだけ悲しかった覚えがある。しかし、この出会いがなければ私は飛ぶ劇場を知らずにいたわけで、連れて行ってくれた元同僚には大感謝である。今では北九州でシェイクスピアを見ることだってできる。いやー人生!?わかんないもんですね。

 

 私はお笑いとか下ネタとかいうものがあまり好きではないので、普段はほとんど見に行かないのだけれど、今回は居並ぶ脚本家の面々と飛ぶ劇場の役者見たさに出かけていった。まず笑ったのは案内係から駐車場係までみんなチラシのあの格好。(←あの格好と公演の内容はあまり関係ない、と思う)
 本編はといえば、とにかく役者たちの頑張りがすごい。徹底して本気である。各脚本家に与えられたお題は「夢」。なんでもありの好き勝手に書かれた脚本を、ごまかすことなく真っ向から取り組んだ役者たちに大拍手。逆にいえば、多少つまんない脚本でも役者たちの力でおもしろくできるということを証明していたようにも思えた。これでまた飛ぶ劇場の役者たちは大きくなった。これがきっと本公演に生かされていくのだ。
 各作品間にさしはさまれる映像も、作品紹介と広告主の宣伝を兼ねていて、まさにCM。ものすごくチープなんだけど、そこがまた不思議といい感じ。
 一方で飛ぶ劇場の次回公演「IRON」の情宣映像はすごいです。必見。

 

 来週はぽんプラザで福岡公演です。

 

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子供のためのシェイクスピアカンパニー「尺には尺を」

子供のためのシェイクスピアカンパニー「尺には尺を」
 日時:2005年7月24日(日)14:00開演
 場所:北九州芸術劇場中劇場

 「子供のためのシェイクスピア」という文言に騙されて、このカンパニーのおもしろさを知らない人がどれほど多いことか!
 「えー、子供向けなんでしょ?」「シェイクスピアって難しいしつまらない」
 何を言う! このカンパニーのシェイクスピア芝居を見れば、そんな先入観は吹っ飛びます。
 「シェイクスピアは年を取ってからの楽しみに」なんて言った人もいたけれど、そんなもったいない!
 シェイクスピアを知らない人生は、かなりつまらない人生だと断言できます。
 それに、37(38)作全部見るには今から観ておかないと間に合いません。ましてや「尺には尺を」なんて、今度いつどこで上演されるかわかったもんじゃない。見られる時に見ておきましょう。
 そんなわけで、このカンパニーのおかげで若くしてシェイクスピアに出会えた子どもたちは本当に幸福だと思うのです。

 1995年から東京グローブ座で毎年上演されてきたこのシリーズ。グローブ座がジャニーズ事務所に売却されてからもカンパニーは継続し、パナソニックさんもこのカンパニーにはお金を出し続けてくれているようです。それ以前は「グローブ座カンパニー」という座組みで、海外から演出家を呼んでシェイクスピア劇を上演しており、私はその昔「間違いの喜劇」をグローブ座で観ました。そのとき、上杉祥三・長野里美・加納幸和らとともに舞台に立っていたのが山崎清介。福岡大学の出身です。プレビュー公演でまだせりふがちゃんと入っていなかったらしく、明らかに手のひらに書いた(か、カンペの)せりふを読んでました。とんでもない人だと思いました。
 しかし、この山崎さんがすごい。
 あの長くて難解なシェイクスピアのせりふを大胆にカットし、果ては「いっそセレナーデ」まで折り込んで、その本質をまったく損なうことなく2時間足らずの舞台にまとめ上げてしまうのです!演出面においても、このシリーズには毎回おなじみの黒コート・帽子・シェイクスピア人形・ハンドクラップ(←休憩時間には真似して拍手する子ども続出!)・簡素な木製の椅子と机のセット・・・と、お約束がたくさんあるにもかかわらず、決してマンネリにはなっていないのです。
 だいたいがこの話、結婚前にやっちゃってできちゃったので死刑、それを命じた公爵代理にもおんなじ罪を着せるためにやっちゃえ!という、普通なら子どもは見ちゃだめ!な芝居です。客席にいた子どもたちのどれほどがこの物語を理解していたかは謎ですが、芝居そのものを楽しんでいたことは間違いない。終盤には大声で舞台に突っ込みいれてましたし。

 もうひとつ、このシリーズのお約束に、開演前の前座「イエローヘルメッツ」があります。早目に客席について、手拍子でいっしょに歌いましょう。 
 
 あー、感想じゃなくてカンパニーの宣伝になっちゃったな。
 まあいいや。いまさらシェイクスピアについて語ってもしょうがないし。 
 来年は「リチャード三世」だそうです。
 是非、劇場で。
 
 おまけ
 原題は"Measure for Measure"ですが、measureって、「法案・条例」っていう意味があるんですね。

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スターウォーズ・エピソード3~シスの復讐

スターウォーズ エピソード3~シスの復讐
 日時:2005年7月22日(金)

 こういう映画はとりあえずはずれがなくっていいですね。
 ほんと、よく出来てます。

 アナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセンは、いかにも将来悪い人になるっぽい目つきをしますよね。エピソード1のポッドレースのシーンでその天才ぶりが描かれていましたが、エピソード3まで来ると、天才というよりむちゃくちゃ。何歳の設定なのか知りませんが、若さゆえに突っ走る様子がよく描かれていると思いました。

 私はスターウォーズファンというわけではなく、むしろあまりよく知らないので、今になってエピソード4が見たい。あれって、ゴミ捨て場みたいなところに落とされるシーンなどありましたっけ?なんか、劇団☆新感線の轟天vsエイリアンかなんかでパロディーシーンがあったような・・・。

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演出家・鐘下辰男氏を囲んでの夕べ

演出家・鐘下辰男氏を囲んでの夕べ
 日時:2005年7月21日(木)19:00~20:30
 場所:アクロス福岡円形ホール

内容に関してはすでにたかさきさん薙野さんが書かれているので、感想だけ。

 第一部は、たかさきさんが主に役者や演出についての鐘下さんの考え方を聞き出していた。私は役者でも脚本・演出家でもないので、役に立ったということもなく、ただのおもしろい話として聞いていた。

 私が興味を引かれたのはむしろ第二部のほうで、「なぜ今『弟の戦争』をやるのか」「なぜこの作品の作・演出を引き受けたか」ということに対する鐘下さん・高宮さん・青山さんの答えだった。それは今まさに私自身が痛感していることだったから。
 
 先日、ガラパゴスダイナモスの公演を見たときに感じた感覚がまさにそれだった。
 ガラパのメンバーが核について知識がないはずはなく、戦争や原子力に対して危機感をもってることも間違いなく、それなのにあの作品に感じたどうしようもないやるせなさや、悪い意味での今っぽさは、私たちの感覚がいかに麻痺しているかを露呈していたように思う。それでもあれはまだずいぶんましなほうだった。日常の生活の中で、戦争とか、テロとか、差別とかいうものを全く考えもせずに暮らしているほうがよほど普通だ。こんなことをえらそうに書いている私自身、ロンドンでのテロのニュースを見ながら、現在ロンドンに暮らす友人のことなど考えもしなかったし、数日前の地震のニュースにも、関東近県に住む友人たちのことなど思いもしなかった。(かろうじて、家族のことだけ考えた) この春、自分があれほど地震に恐怖したばかりだというのに! このイカレタ感覚はどうだろう! 私がもっとも恐怖を感じるのは、こうした自分自身の麻痺した感覚だ。
 だからこそ今、「弟の戦争」なのだ。
 忘れてはいけない。忘れそうになる、あるいはすっかり忘れている自分自身を常に意識しておかなければいけない。

 しかし、公演は8月25日(木)18:30開演。平日です。福岡市民会館です。これは早良区の果てで仕事をしている私にはちょっと厳しい場所と時間です。ああ、行けるかなあ。

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姑獲鳥の夏

姑獲鳥の夏
 日時:2005年7月17日(日)

 別に堤真一のファンというわけでもないのだけれど、居並ぶキャストに惹かれて見に行った。
 そして、その期待は全く裏切られることなく、十分楽しむことが出来た。

 チラシなどでは堤真一が主演になっているようだけれど、永瀬正敏のほうが出番は多い感じ。
 そのほか、阿部寛・宮迫博之、そしてチラシにはクレジットされていなかったけれど、松尾スズキも重要な役どころで出演している。それぞれのキャラがきちんと描かれていて、役者たちもたっぷりと見せる芝居をしていて、本当に見ごたえがあった。
 女優陣も、いくつになってもあいかわらずかわいらしく美しい原田知世をはじめ、篠原涼子もちょこっと出演していてかわいい。あとは、田中麗奈、いしだあゆみ、毛皮族の江本純子、清水美砂などが出演。
 そのほか、荒川良々とか京極夏彦本人も主演しています。

京極夏彦は読んだことがないので原作と比べてどうなのかはよくわからないけれど、劇団☆新感線の中島かずき作品みたいな感じだった。(中島さんが京極ファンなんだと思うけど)。冒頭と後半の謎解きでは、堤真一演じる京極堂がひたすらしゃべりまくる。なんだか古畑任三郎みたいだ。

 映像もきれいだった。特に、昭和20年代の日本を再現した美術はとても素晴らしかったと思う。
 久遠寺医院の外観はいまいちだったけど。
 画面がかなりぴかぴか光るので、そういうのに弱い方はご注意を。

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濱崎留衣ひとり芝居「セクシイ」

くうきプロジェクトワンコインシアター
濱崎留衣ひとり芝居2「セクシイ」
 日時:2005年7月16日(土) 17:00開演
 場所:青年センター

 殺したい人はいますか?
 私には、今度会ったら絶対に殺してやろうと思っている人が2人くらいいます。
 野田秀樹が『桜の森の満開の下』をやったとき、オーディションの課題が「愛する人を殺すとき、凶器は何を選ぶか。また、その方法」だったとか聞いたことがある。私だったら絶対に刃物。ぐっさり刺して、なるべく血は派手に出て即死、ていうのがいいなあ。刺すときには笑顔でね。

********************

 最新旧型機クロックアップサイリックスの濱崎留衣のひとり芝居。今回は脚本・演出に非・売れ線系ビーナスの田坂哲郎を迎えて、ワンコインシアターでの公演。
 私はひとり芝居というのをはじめてみたのだけれど、ああいうものなのだろうか。ひとり芝居というより、延々客席に向かって語る漫才(失礼・・・)みたいだった。

 濱崎さんはけっこう昔から観ていて、力のある役者さんだと思っているけれど、今回はその魅力を十分に出し切れていなかったように感じた。殺したいと思ったほどの想いが伝わってこなかった。それは、どちらかというと脚本のせいかなと感じた。たとえば何を見ても、何を語っても、全部が全部もれなくAくんにつながってしまう、みたいなところが感じられなかった。あ、やべ。まただ、とか。痛いよ。ほんと。電話だって、かかってきたらびっくりするけど絶対に嬉しい。殺したけど、生きてたんだと思ったら嬉しい。あと、警察にも行かない。その前にまず片目で血をだらだら流しながら天神をうろうろしているであろうAくんを探しに行きます。

 オルゴールのシーンあたりからは好きだった。ああいうかわいらしい面と、低めのドスの利いた声という二面性?が彼女の魅力だと思います。
 衣装もとてもかわいくて素敵でした。

 客入れ後、よくある注意事項のときに「濱崎がまだ劇場に到着しておりません。15分ほどお待ちください」ときた。ネタなんだけど、なんだかうまくなくて、だから「15分」て言われたら、ジュース飲めるなとかトイレにいけるなとか思ってしまった。せめて「もうすぐ着くと連絡があったので、もうしばらくお待ちください」とでも言われたら、もうすぐだなと、集中も切れずに済んだんだけど。

 当日パンフは宮沢りえちゃんの写真集のパロディ。あはは。でも、奇しくも昨日友人から「高校生が宮沢りえを知らなかった」と聞いたばかりだった。この写真集のことも貴花田とのことも知らない若者は多いんだろうな。いろんなことがあったからこそ、今のりえちゃんはとてもきれいだ。全然関係ないけど、最近の華原ともちゃんもとてもきれいだと思う。

 あと、冒頭の映像がものすごくかっこよかった。
 パンフによると映像制作・鍵山博之さんだそうです。

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「東京物語」

Picnic Presents「東京物語」
 日時:2005年7月10日(日)14:00開演
 場所:イムズホール

竹内銃一郎の戯曲。飛ぶ劇場の泊篤志が演出を手がけ、ギンギラ太陽’Sの大塚ムネトとあんみつ姫のとまとママのふたり芝居。

 竹内戯曲の芝居は今まで2度見たことがある。ひとつは「ひまわり」,もうひとつは、タイトルは忘れてしまったが、いずれもシェイクスピアだのチェーホフだの、その他諸々(正確にはなんだかわかりません)を下敷きにした芝居だった。もちろん、「これは『リア王』のあのせりふね」とほくそえみながら見るのも一興だけれど、残念ながらすべてのせりふの出典をたどれるほどの知識は持ち合わせておらず、それでも十分楽しめる芝居だった。舞台上で本当にすき焼き食べたりして。

 この「東京物語」はおかまのオリーブが監獄の中で革命家ブレーキに話して聞かせる映画「東京物語」がひとつの軸になっている。たぶんそのほかにもいろんな映画がモチーフになっているのだろう(私にはひとっつもわかりませんでしたが) が、「元ネタがある」というのは、竹内戯曲の罠かもしれない。
 元ネタなんか全く知らなくても十分に楽しめる。ネタは本質を見えやすくするためのものだと思うのだけれど、ネタを理解しようとして、むしろ本質が見えにくくなってしまうのだ。

 役者さん
 大塚さんはうまい。むしろうますぎて・・・。もう1枚脱げそうな気がするんだけどな。
 とまとさんはほぼ初見だった(ギンギラ嘉穂劇場では見たけど)。前説では「けっこう男っぽいひとだなー」という印象だった。けれど、エンディングで出てきたとまとさんは、まぎれもなくかわゆい女性だった。すごい・・・。クライマックスのシーンもよかったと思う。(余談だけれど、あのシーンを見て私は鴻上尚史・作「トランス」に登場するおかま・参三が雅人への思いを礼子にぶつけるシーンを思い出した。女たるもの、あれくらいでなくっちゃと思う)

 あちこちで議論の種になっているアンサンブルの扱いだけれど、私個人としては正直言ってあまりいけてなかったと思った。けれども同時に、演出上必要だから入れたのだろうということもじゅうぶん理解できた。なければないでまた、つまんなかっただろうな、と。演出上の意図があったということは泊さんも明言されているし、その意図が何かについては高崎さんたにせさんも言及されている。私はまたちょっと違ったことを考えたのだけれど、それはここには書きません。ごめんなさい。

 ともあれ。
 この企画は福岡演劇界活性化のための大きなきっかけになったと思う。
 大塚ムネト・とまと・泊篤志の3人が集まって芝居をしたこと。
 そこに、若手が参加したこと。
 参加した人たちの日記やブログからも、それがいかに刺激的なことだったかが伺える。
 これをきっかけに、また新しい何かが始まることを期待したい。

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「フライ・ダディ・フライ」

「フライ・ダディ・フライ」
 日時:2005年7月9日(土)
 
 堤真一か岡田准一が好きなら是非。
 冒頭に出てきた人にびっくりして笑ってしまいました・・・。

 「GO」の金城一紀が、自身の原作の脚本を書き、映画化。
 原作は未読。

 まあ、話はなんだか薄っぺらいといえばそれまでです。
 物語の本質としては、高校生集団が夏休みの暇つぶしのネタに鈴木さんをえらんだってことだと思います。だからそういうばかばかしいことに一生懸命になる素敵さに共感した鴻上尚史氏が冒頭に登場するんじゃないかな。
 まあ、私も岡田くんや堤さんもさながら、高校生集団のまじめそうなリーダーと一風変わったメガネの少年が気になりました。彼らの話はシリーズ化されているみたいです。

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クリオネプロデュース「パリアッチ」

クリオネプロデュース「パリアッチ」
 日時:2005年7月2日(土) 19:00開演
 会場:西鉄ホール

ん~~。
 すみません、全然わかりませんでした。
 コメディ?ってほど笑えもしなかったし、いろんなことが伏線か?と思わせておいてそうでもないみたいで、どんでん返しが起こるわけでもなく、終わり方も寂しかったし。 

 役者さん。
 こぐれ修さんが最初っから出てきた!びっくり。
 新感線でもめったにお目にかかれなくなってしまったこぐれさん。味があっていい感じ。
 伊達暁さん。私はこの人の声がとても好き。
 瀬戸カトリーヌさんも、パワフルでかっこいい。
 片桐仁さんはひとりで笑いを持っていってた。客席の若い女性たちは彼がめあてだったのだろう。
 その他の人たちも、それぞれ上手でそつがなく。
 んでもってこれかい、と思ったらちょっと残念な気分がぬぐえなかったのでした。

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