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one against 2~安部貴住×空室

one against 2
 日時:2005年1月22日(土) 19:30~
 場所:art space tetra

「one against series とは、art space tetra にて2004年6月12日に始まったイベントシリーズである。その基本コンセプトは、アーティストとミュージシャンが同じ時間・同じ場所に出演することにある。観客は限られた時間の中、演奏とアートワークを同時に目の当たりにする。その後、完成された作品はart space tetra にて展示される」(チラシより)

安部貴住:福岡を拠点に活動しているアーティスト。彼の作品は、光や空気、温度など、実際には見えないもの、聞き取れないものを感覚化し、導き出すことを目的としている。
空室:ギターや様々な電子機材を使用する福岡出身の即興音楽バンド

 7時半過ぎ。
 バンドのセッティングがなんとなく始まる。安部さんも映像や素材の準備を始める。
 空室の演奏がなんとなく始まり、即興の演奏が流れるなか、床にトイレットペーパーが敷き詰められていく。飛ばないように?水で湿らせながら、隙間なく。
 両側の壁には映像が映される。ひとつはゾウリムシのようなものがうようよしている。もうひとつは、画面に赤いインクがぽつぽつと誑されていく。

 トイレットペーパーを敷き詰めたら、今度はカプセルに赤い絵の具をつめ、ひとつまたひとつと、敷き詰めたトイレットペーパーの上に投げる。適当な数をまいたら、その上からまたトイレットペーパーを敷く。敷くときにカプセルを踏むと、赤い絵の具がにじむ・・・。

 床に積み上げられたトイレットペーパーを見たときに、中学3年生のときの体育祭を思い出した。担任を仮装させるリレーだった。わがクラスはトイレットペーパーで担任をミイラ男にする、予定だった。実際は、トイレットペーパーは切れやすく、担任はぼろぼろの負傷兵みたいになった。
 敷き詰められたトイレットペーパーは、降り積もる雪のようだったし、
 巻かれた包帯のようにも見えた。
 ぽつぽつと増えていく赤いカプセル。血がぽたぽたと落ちるように。包帯ににじむように。
 それは、まっさらな雪が汚されていくようでもあり、
 鮮やかな赤はきれいでもあった。

 雪が降り、踏みしだかれ、汚され、やがて溶ける。
 生まれて、やがて死ぬ。
 
 安部さんのテーマに「循環」というのがあるそうなのだが、そんなイメージだった。

 ずっとバックで流れていた音楽は、邪魔ではなく、うるさくもなく、かといって侵入してくるわけでもなく。
 おたがいにどんな刺激になっていたのか、あるいは関係なかったのかは、見ていただけではわからなかった。

 この作品は、art space tetra にて、1週間展示されます。

 安部貴住個展
 2005年1月23日(日)~30日(日)
 開館 午後1時  閉館 午後8時 入場無料
 art space tetra

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