「奇跡の人」
「奇跡の人」
日時:2006年11月18日(土)18:30開演
会場:北九州芸術劇場大ホール
97年に大竹しのぶ&寺島しのぶのWしのぶヴァージョンを見て号泣した。当時私は、アニー・サリバンと同様に、目の前の子どもに何をすればいいのか全くわからなくて、軽い鬱みたいな状態の日々を送っていた。
寺島しのぶはとても5歳のヘレンには見えなかったけれど、しのぶ対決の壮絶さといったら、本当にものすごかった。川平慈英のジェイムスが非常によくて、この物語のもう一つのテーマである「家族の再生」が生きた芝居だった。
「奇跡の人」はヘレン・ケラーではなく、アニ-・サリバンなのだ、と思った。若干20歳で、その情熱をもってヘレンに言葉を与え、ケラー家に家族のぬくもりを取り戻した。
そんな思い入れのある舞台の再演を見るのは前回を越えないことが多くて、避けているのだけれど、縁あって観劇。
やっぱり前回の感動は越えなかった。私はあのときの子どもと仕事を離れ、少しだけど今の仕事もうまくこなせるようになった。芝居の感動は、最終的に観客と舞台との関係で決まる、と思う。今回の舞台の出来が悪かったのではなく、あのときの私はこの物語にあまりにも揺さぶられる状態にあったのだ、と思う。
役者が超豪華!
田畑智子はまじめな感じ。
石原さとみ、かわいい。舞台にはラプラドール・レトリバーが登場するのだけれど、さとみヘレンのほうがよっぽど犬みたいだよ・・・。
小島聖・山崎裕太・鷲尾真知子・歌川椎子・武藤晃子・田鍋謙一郎・梨本謙次郎と実力のある役者陣がずらり。それぞれ見ごたえがあって満足。
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コメント
僕はこの芝居5回目で、やっぱり泣けました。
なるほど、自分自身の状況と重なった時に観た感動というのは、なかなか超えられませんね。
(実は最近の僕にとって、映画『ゆれる』が正にそれでした)
(もし何とかなって)将来?家族を持って、またこの芝居を観る機会があったら、
また色々と身につまされるんだろうな、と思いました。
ヘレンのパパ「キャプテン」は、これまで石田太郎さん・辻萬長さんといった
本物の「家長」「軍人」タイプの名優で観ていました。
多少家の中が乱れていても地位は揺るがないんだろう、と思っていました。
ところが今回の梨本さんは、決して悪い訳ではないのですがそんな貫禄が皆無で・・・。
「今の日本の家庭に似てるなあ」と初めて思いました。
投稿 中尊寺春彦 | 2006/11/26 20:35